青空に打ち上げられた鎮魂と希望の花火
本番まで1週間となったこの日、蔡さんは、花火を打ち上げるポイントを確かめるため、志賀さんたちと四倉海岸を訪れました。

蔡さん「26日もこの天気だと最高。光も色も最高。いわきや四倉の人々と一緒に何十年間かけて、30年前も今もずっと一緒にいい関係で、ここの人々と一緒に時代の物語を作る」
蔡さんにとってここは特別な場所です。
そして迎えた本番の日。海岸には、多くの地元の人や子どもたちが駆け付けました。

開会式のあとは、いよいよ花火の打ち上げです。テーマは「大自然への感謝と平和」まずは、震災で被害にあった人たちへの鎮魂の花火です。

復興への願いを込め、大空に咲いたのは、希望にあふれる「満天の桜」。鮮やかなピンク色の煙が、いわきの空を彩りました。

地元の人「素晴らしいですね。四倉を忘れないという思いがうれしいです」
地元の児童「きょうの花火は見たことがなくて、サクラみたいなのがとてもきれいでした。もう1回見たいです。」
志賀さん「よかったですね。準備がけっこう時間がかかりました。」
蔡さん「花火は大成功。風もいいし天気も良くて、本当に恵まれたという気持ちでいっぱい。鎮魂と希望、最初の津波と黒い波は鎮魂を表現して、最後のきれいな満天の桜はやっぱり未来の希望と子どもとのコラボレーションですね」

地元との長く、深い交流の中で咲いた「昼花火」。蔡さんは、再び、この場所で花火をあげたいと話します。
蔡さん「四倉にまた戻ります。帰ったらまたここでやりたい」

蔡さんと第二の故郷いわきとの物語は、これからも続きます。