中国出身の世界的アーティスト蔡國強さんが手がける「昼花火」が、6月26日、福島県いわき市の海岸で打ち上げられました。鎮魂と復興への願いを込めて「満天の桜」がいわきの空に咲きました。

青空に打ち上げられた、4万発の花火。企画したのは、中国出身の現代美術家・蔡國強さんです。現在は、ニューヨークを拠点に活動しています。

世界的なアーティストとして知られる蔡さんですが、かつていわき市四倉町に暮らしていました。いわき市の海岸に打ち上げられた廃船を作品にするなど、いわき市とは深いつながりがあります。「第二の故郷への恩返し」にと実現した「昼花火プロジェクト」を支えたのは、地元の多くの人たちです。

その中心となったのが、志賀忠重さんです。志賀さんは、蔡さんと共にこれまで多くの作品を作り、震災後は、空に立ち昇る竜をイメージした「いわき回廊美術館」を制作しました。

蔡さんと志賀さん(右)

これは、燃え上がる炎をイメージした「炎の塔」。山の木の根を使い、150人のボランティアとともに作りました。

周辺の山々では、震災からの復興を願って9万9000本のサクラを250年かけて植樹する「いわき万本桜プロジェクト」が進められています。今回の「昼花火」でも、多くの地元の人たちが蔡さんを支えました。

志賀さん「(会場のいすは)出来上がるまで来週の土日から始まってのんびりやりたいと思う。手が空いている人は手伝って」