2021年7月3日、静岡県熱海市伊豆山で起きた大規模な土石流災害から2023年7月3日で2年となりました。伊豆山の岸谷地区は136棟の建物が被害にあった被災地です。現在も「警戒区域」に指定されていて、人が住むことはできません。124世帯217人が避難生活を余儀なくされています。28人の尊い命が奪われた被災地・伊豆山は3日、追悼の祈りに包まれました。
<滝澤悠希キャスター>
「熱海土石流災害からきょうで2年。警戒区域の前には、特設の献花台が設けられ、犠牲者を悼んでいます」
3日午前9時からは伊豆山小学校で土石流の犠牲となった方の追悼式が行われ、遺族などが祭壇に花を手向けました。母・和子さんの遺骨が発災から1年半以上を経て見つかった太田朋晃さんは、追悼式に初めて参加しました。式典の後、太田さんは斉藤栄熱海市長に市の復興計画に不満を持つ被災者の声に対して、希望する全員の前で回答するよう要望しました。
<母・和子さんを亡くした太田朋晃さん>
「正直、不信感しかないんですよ、何が悲しいかな」
土石流が発生し、消防に通報のあった午前10時28分になると、被災者などが黙とうを捧げました。
<被災した太田滋さん>
「なぜ、こういうことが起きたのに、市は私たちの話を聞いてくれなかったのか?それはずっと思っています」
土石流災害では28人が死亡、被害を受けた建物は136棟にのぼりました。いまだ124世帯217人が避難生活を送る被災地・伊豆山。被災者たちの生活再建は急務となっていて、9月1日の警戒区域解除に向けて帰還を希望する人の住宅の修繕作業が7月2日から始まりました。
<滝澤悠希キャスター>
数字の上では節目を迎えましたが、復興の節目となるわけではありません。自宅を失い、大切な人を失った被災者の痛み、苦しみはいまも続いています。
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