学校での部活動による教員の働き過ぎは誰の責任なのか?この関係をめぐる注目の裁判の判決があさって言い渡されます。
富山県に住む40代の女性。2016年、滑川市の公立中学校の教諭だった夫(40代)を「くも膜下出血」で亡くしました。
夫を過労で亡くした女性
「2人目が生まれる前に亡くなってしまったので、家族4人揃った写真がない。似顔絵を書く方に4人一緒のやつを書いていただいて」
夫は当時、理科の教科指導や3年生の担任に加え、女子ソフトテニス部の顧問を務めていました。
夫を過労で亡くした女性
「土日とかほぼ全て学校の行事とか部活に出てるってことで、(亡くなる前)最後の3連休も、本当は18日休みだったんですけど、翌週からの試合があるので、生徒たちが練習したいって言ってこの休みも無くなった」
発症前53日間のうち、休日は1日だけ。2018年には「くも膜下出血」の発症は部活動の指導をはじめとした長時間勤務が原因だとして、「公務災害」と認定されました。
夫を過労で亡くした女性
「残された先生たちが、また同じようなことになるのではないか、同じ思いをする家族がまたうまれてしまうんじゃないか」
翌年、妻は滑川市と富山県に合わせておよそ1億円の損害賠償を求める裁判を起こしました。
妻側は夫が死亡したのは、市側が勤務時間を適切に管理する義務を怠った安全配慮義務違反だと主張。一方、市側はこれまでの裁判で、部活動については教員の「自由裁量によって行われた」などと反論し、賠償責任はないと主張しています。
部活動をめぐっては、学習指導要領に「生徒の自主的、自発的な参加により行われる」などと書かれているだけで、教員がどう関わるべきかは明記されていません。
専門家は…
名古屋大学大学院 内田良 教授
「『部活やってください先生』と言われたとき、仕方なく自己犠牲のもとやってしまう。実際には自主的と位置づけられながらも、学校の活動として設けられ、そして、顧問が割り当てられ指導しているからには、基本的に労働だろう」
妻は責任がどこにあるのか明らかにしてほしいとしています。
夫を過労で亡くした女性
「主人は教員っていう仕事がすごくすごく好きだったんですよ。『俺は教頭にも校長にもならなくて、一生教員でいたいんだ』と言っていた。学校でやる部活なら、授業と同じように教員の健康を守りながらやってほしいと思う」
判決はあさって5日に言い渡されます。
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