大分県別府市で大学生2人が死傷したひき逃げ事件。
容疑者が逃走し、未解決のまま1年が経ちます。
事件当日、何があったのか―
被害に遭って生き残った男子大学生は、これまで一切、テレビメディアの取材に応じていませんでしたが、「自分が事件の本当の真相を話すことで、解決に繋がるのであれば」という理由で、当時の状況を証言していただきました。
<別府死亡ひき逃げ事件>
別府市の県道で2022年6月29日の夜、軽乗用車が、現場の制限速度を大幅に超えた時速80キロ以上で、赤信号で停車していたバイク2台に追突。原付バイクの男子大学生(当時19)が死亡。オートバイの男子大学生(当時20)が軽いけがをした。
軽乗用車を運転していた八田與一容疑者(26)は車の中に財布や携帯電話を残し、裸足で逃走。警察はひき逃げの疑いで公開手配しているが、いまだ逮捕に至っていない。

目が合ったら、いちゃもんつけてきた
別れの日は、突然訪れました。
(被害にあった男子大学生)
「昼ぐらいから湯布院に2人でバイクで行って、帰ってきて、ここで買い物をしていました」
男子大学生と亡くなった男性は、商業施設で買い物を終え、それぞれが駐車場の別々の出口から出ようとしました。亡くなった男性側の出口に突然現れたのが、八田與一容疑者でした。

「彼(亡くなった男性)が誰かと話しているのが見えたので、待っていました。遠目からだったので、友達と話しているのかなという感じで。本当にもう15秒~30秒もないぐらいの会話だったので、気にも留めずそのまま合流しました」
「合流したときに、『あれ誰やったの?友達?』と聞いたら、『変なやつに絡まれたんよね』という話でした。(八田容疑者が)スピーカーで爆音で音楽を流しながら、歩いてきたらしくて、パッと目が合ったんですかね。向こうが多分いちゃもんつけてきた」
「僕の友達はすぐ謝ったらしいんですけど、そこから『ここ原付通ったら悪いんじゃね』みたいな、よく分からないいちゃもんをつけてきて…ぐらいの話だったらしいですね」