中国の李強首相は国際会議で演説し、中国経済に対し「西側が依存を減らそうとすることは偽りの命題だ」と強調、中国包囲網を強める欧米をけん制しました。

李強首相は27日、天津で開幕した世界経済フォーラム主催の国際会議「夏季ダボス会議」で演説しました。この中で「中国は世界経済の回復と成長に貢献する自信がある」などとして投資を呼びかける一方、中国経済をめぐり「デリスキング」=リスク回避を目指すとする首脳声明を出したG7=主要7か国をけん制しました。

李強首相
「西側には(中国経済に対する)依存の軽減やリスク回避を煽る人たちがいるが、依存の軽減やリスク回避は偽りの命題だ」

中国政府としては、アメリカが主導する半導体などでの対中包囲網を緩和し欧米からの投資を呼び込むことで、ゼロコロナ政策によって打撃を受けた経済の回復につなげたい考えです。

李首相の演説からはそうした中国政府の思惑がうかがえます。