2017年、イギリスのコンサート会場で爆弾テロが発生。そこから力強く立ち上がり、トップランナーとしていまも第一線を走り続けるスーパースターといえば、アリアナ・グランデだ。30歳を迎えた彼女の足跡を、RKBラジオ『田畑竜介 Grooooow Up』に出演した音楽プロデューサー・松尾潔さんがたどった。

◆15歳でブロードウェイデビューという早熟の才能

きょう6月26日はアリアナ・グランデの30歳の誕生日です。スーパースターと言われて久しい印象の彼女ですが、一方でまだ若々しいイメージなので「もう30歳なのか」と思ってしまいます。

彼女は子役出身で、2008年頃からブロードウェイミュージカルに出ていたという早熟の才能の持ち主です。『スポンジ・ボム』とかで有名な「ニコロデオン」という子供向けの専門チャンネルの人気者でもありました。

ただ逸材とは言われつつも「決定的な何かが足りないんじゃないか」「ちょっと地味な感じもする」という評価もあり、歌手として本格的なデビューアルバムというものは2013年、20歳のときにリリースした「ユアーズ・トゥルーリー」でした。

この「20歳でデビュー」というのは特別早くもない感じですね。むしろ、10代のうちに大きなデビューを飾ることなく20歳を迎えてしまったということです。

◆ニックネームは「ネクストマライア」

ただこの「ユアーズ・トゥルーリー」は大変充実した内容で、ベイビーフェイスという大物の力も借りながらでしたが、その歌唱力が評判になりました。ルックスに加えて、歌声も素晴らしいということで、付けられたニックネームは「ネクストマライア」あるいは153センチという身長から「ミニマライア」とも呼ばれました。

彼女はフロリダでイタリア系の両親の間に生まれ育ちました。音楽的にはマライア・キャリーのように、ポップど真ん中ですが、R&Bやヒップホップへの目配りが効いているということで、そういったジャンルのアーティストとのコラボレーションが当初から多かったです。有名なところでいうと、ジャスティン・ビーバーとかThe Weekndとか、レディー・ガガとかが挙がります。コラボレーションでもたくさんヒットを重ねてきています。