プーチン体制“終わりの始まり”か…

山本恵里伽キャスター:
プリゴジン氏は6月23日に公開した動画の中でこのように話しました。「『ウクライナはNATOとともにロシアを攻撃しようとしている』というストーリーを語ろうとしている」

つまり、ロシアが主張するウクライナ侵攻の正当性を否定し、その後、武装蜂起したことになります。
この動きにプーチン大統領は翌日24日、緊急の演説で、「反乱を起こした者はロシアを裏切った、その責任を負う。我々の行動は厳しいものになる」と非難しました。

小川彩佳キャスター:
強硬な言葉はあったものの、結果プリゴジン氏がベラルーシに出国という形で今回の反乱は収束した。この一連の流れというのはロシアの政権にとっては打撃となりそうですね。

TBSスペシャルコメンテーター 星浩氏:
プーチン大統領は“反乱”や“裏切り”と言っていて、処罰すると言ったわけですから、お咎めなしということであれば、権威失墜ということに繋がりますよね。今回の反乱が仮に収まったとしても、第1波が収まっても、第2波、第3波という可能性が出てきているわけで、そういう点では、長い目で見ると、プーチン政権の終わりの始まりと言っていいと思いますね。

小川キャスター:
24日のアメリカのワシントンポスト紙の記事です。「アメリカの情報当局は、プリゴジン氏の計画を6月中旬の時点で把握していた」と報じているんですね。

星浩氏:
今回の判断は別の側面ですが、アメリカの衛星や通信傍受によって、今回の動きをかなり把握していたんですけども、特にアメリカが危機感を募らせたのは、核の問題です。今回の反乱軍と正規軍が衝突をして、核のボタンをどちらが取るんだというようなことになったり、テロリストに核のボタンが渡ったりすれば最悪の事態ですので、バイデン大統領は相当の危機感を募らせていたようなんですが、今回のウクライナでの戦争というのは、核の危機に直面しているんだということを我々は改めて気づいたと思います。