今、水産業の間で話題となっている技術があります。その開発者が田崎市場で魚の卸売業を営む桂計助さんです。

市場関係者は…「魚のうまみが全然違う」「新しい発想だなと思います」とベタ褒めです。

桂計助さん「お客さんなんかやっぱりリピートしてくれます。県外でも好評いただいてるんで」

衝撃の新技術「渦巻処理」とは!?

その技とは…「渦巻処理(うずまきしょり)」これまでになかった魚を締める新たな技です。

一般的に有名なのが、針金を使う神経締めですが、桂さんは吸引器に特殊な機器を取り付けて行います。

桂さん「頭骨に突き刺して、これで今、脳組織を吸引してしまいます」

さらに尾に切り込みを入れ、神経も吸い込みました。

世界初、「脳組織と神経を吸い取る」という新たな締め方、それが「渦巻処理」です。

渦巻き処理をした魚を扱うすし店では…
「他の処理だと、どうしても夕方にはもうハリもなくなってこの透明感もなくなってくるが、渦巻処理した素材は夕方とか夜になってもこのハリとかずっと続く」

長い時間、鮮度が保持されるのです。

…その効果は大学の調査でも明らかに。海産物の鮮度について研究を行う袁教授は…

岩手大学 食料生産環境学科 袁春紅 教授「渦巻処理した魚は完全硬直にいたる時間が普通より長いです」

ちなみに魚が完全硬直するまでの時間が長いほど、その鮮度が保たれると袁教授は語ります。

「渦巻処理することによって高鮮度・高品質の状態が保ちやすい」