終盤に“解散風”が吹いた通常国会が21日に閉会した。こうした中、番組は岸田総理の「懐刀」「腹心」と言われる木原誠二内閣官房副長官をゲストに迎え、“衆院解散” “内閣改造・自民党役員人事”は今後いつあるのか、また岸田総理は今年後半、何に重点を置いて政策を進めていくのか聞いたほか、マイナンバーの紐付け不備問題や健康保険証と一体化に対する国民の懸念にどう対処いていくのか聞いた。

【国会トークフロントライン6月23日放送 聞き手 川戸恵子】

「先送りできない課題をまず私はやるんだ」と言い続けた岸田総理

ーー国会の終盤で一番問題になったのは、法案の話よりむしろ解散をどうするかという話ですよね。終わってみると岸田さんは本当に解散したかったのかなって。木原さんも初めから「解散しない」とおっしゃってましたよね。これはどういうことだったんですか?

木原誠二官房副長官:
総理は当たり前ですけど、一度も「解散する」とおっしゃっていない、むしろいろんな質疑の中でも、あるいは記者会見の質問の中でも「今は、解散を考えていない」ということをずっと繰り返しおしゃってきて。その理由に「今、これ以上待てない。先送りできない課題をまず私はやるんだ」ということをずっと言い続けてきましたから、私もそばにいてですね、仕事をちゃんとやろうということを総理はお考えだと感じてきました。

ーーちらっとも考えなかったですか?

木原誠二官房副長官:
内心はわかりません。わかりませんが、私はそういうことは無かったのではないかなと思っています。

ーーただ、一番初めに解散風が吹き始めたっていうのは宮澤洋一自民党税調会長が「ありそうだよ」っていうような感じのコメントをなさって、そこからワーッと解散風が吹き荒れて。官邸側が解散風を吹き出させているのではないかという声もずいぶんありましたが。

木原誠二官房副長官:
いろんな方がそれぞれのお考えを、いろんなところでお話になると。天気と一緒で、やはり風というのは自然に起きてくるんだなと。私も中にいながら、航海をする船はどんな風にも対応しなきゃいけませんから、いろんな風の中を、総理も「日本丸」というか「岸田丸」を一生懸命動かしたということじゃないかと思いますけど。

総理が「今だ」と思えば、おやりになるでしょう

ーーこういう結末を迎えると、総理の専権事項である解散を「実はうまく使えなかったのでは?」「これからいつ解散するかということにすごく影響を与えて、これから大変だよ」っていうような方もいらっしゃいます。そこら辺はどうですか?

木原誠二官房副長官:
それはまたそれぞれの立場でいろんなお考えあると思いますが、いずれしても解散権は総理の専権事項ですから、総理が「今だ」と「今、国民の信を問うべきだ」と思えば、それをおやりになるでしょうし、そこは総理がご判断されるんだろうと思います。

ーーそばにいるとそういうのわかりますか。

木原誠二官房副長官:
いや、なかなかわからないですよね。そこは。これは政治の中で一番大きな決断でしょうから、それは総理の心はやはり総理しかわからないということだと思います。