生成AI「ChatGPT」は教育現場でも使えるのか?現場での取材からAIに何ができて、何ができないのかが見えてきました。
株式会社NEXCENT 小澤悠 代表
「高校1年生レベルの問題を作ってくださいと入力すると、リアルタイムで問題を作ってくれる」
静岡県にある御殿場西高校。生成AI「ChatGPT」の活用について、教育ベンチャー企業を招いた研修が行われました。
御殿場西高校 勝間田貴宏 校長
「我々教員が何のためにいるのか改めて考え直さないと、我々は本当にAIに仕事をとって代わられてしまう」
本当にAIが、先生の代わりを務めることができるのでしょうか。
研修を受けた先生が、部活の資料を作らせてみると…
御殿場西高校 山崎敦登 先生
「まだ教員2年目なので、事務作業を全然効率よくできないのでChatGPTが丁寧に作ってくれるので、そこはすごくはかどる」
生成AIは学習した膨大なデータから質問に対して、最も“正解に近い内容”を答えるものです。これまで、先生たちが0から始めていた仕事を7割くらいまで手伝ってくれる「優秀なアシスタント」にはなりそうだといいます。
一方で、「生成AIが苦手なこと」もわかってきました。
AIに作らせた数学の問題。解答まで考えさせてみると…
御殿場西高校 山崎敦登 先生
「6、そんなきれいな数字にならないと思うのですが」
先生が計算すると、やはり答えは違っていました。
授業で生徒にもAIを使ってみてもらいます。
御殿場西高校 山崎敦登 先生
「ChatGPTに力を借りて、図形での証明を完成させてもらおうかなと」
数学の証明方法を見つけてもらおうとしましたが…
生徒「なんか違くない」
先生「聞いた式は合っている」
生徒「合ってます、合ってます」
先生「これを証明出来ても証明にならない」
思った通りの回答が返ってきません。
生成AIは、あくまでデータの中から“正解に近い内容”を寄せ集めて文章を作っているだけ。自分で数式を解いているわけではないので、100点満点の正解を求められる数学は、今のところ苦手なようです。
御殿場西高校 山崎敦登 先生
「授業の本質的なところに時間をかけられないというのが、今までの教育ではあったと思うのですけれど、そこをAIに任せて人間が考えるべき場所にフルに使えるような形で」
教育現場で使ってみて見えてきたAIの得意、不得意。AIが教育を変えるのか模索は続いていくといいます。
株式会社NEXCENT 小澤悠 代表
「AIがどれだけ発展しても、人が一番中心に僕はずっといると思う。自分の学校だとこの部分だけ使えそうだよねって。怖がらずに使って、自分たちのルールを決めてもらえたら」
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