北京を訪問中のアメリカのブリンケン国務長官は中国の外交トップ、王毅政治局員との会談に臨んでいて、米中関係改善の糸口をつかめるか注目されています。北京から中継です。

会談は1時間ほど前に始まり、台湾問題などについて議論を続けているとみられます。

ブリンケン国務長官と王毅政治局員は会談前に握手を交わし、着席後は王毅氏がカメラに向かって手を振る場面もみられました。2人は4か月前にドイツで会談しましたが、その際は直前に起きた中国の気球の撃墜をめぐり、激しく批判し合う形となりました。

ブリンケン氏はきのうは、秦剛外相とおよそ7時間半会談。アメリカ国務省によりますと、誤解や偶発的な衝突を防ぐために、開かれた対話の窓口を維持する重要性を強調したということです。

また、中国外務省によりますと、秦剛外相は両国関係について「国交樹立以来、最悪だ」「正常な軌道に戻さなければならない」と述べ、双方が緊張緩和の必要性を訴えました。

しかし、台湾問題については中国側が「核心的利益の中の核心で、最も突出したリスクだ」と指摘し、アメリカとの深い溝もあらためて浮き彫りになりました。

ブリンケン長官は今夜、北京を発つ予定ですが、習近平国家主席との会談も模索しているとみられ、緊張緩和に向けて道筋をつけられるかも焦点となっています。