18日から予定されているアメリカのブリンケン国務長官の中国訪問について、中国共産党系国際紙の「環球時報」は「現実的な成果を生むためにはアメリカがより誠意と敬意を示すことが必要だ」などと注文をつけました。

アメリカのブリンケン国務長官は18日と19日に北京を訪問し、外交トップの王毅共産党政治局員や秦剛外相と会談するとみられます。

中国共産党系の国際紙「環球時報」の英語版は専門家の話として、今回の訪問が「期待値」は低いものの、二国間関係を「最悪より悪い」状態まで悪化させないための限られた機会になる可能性があると指摘。

「現実的な成果を生むためには、アメリカ側がより誠意と敬意を示すことが必要だ」と強調しています。

また、アメリカ側が中国との関わりを望むのは、「債務上限問題やロシアのウクライナ侵攻など国内外の問題が山積しているため」だとして、「問題解決のためには中国とのコミュニケーションが鍵になる」としています。

一方、環球時報は中国語版でもブリンケン長官訪中を大きく取り上げました。その中で「アメリカが台湾問題で無謀な行動を続けるなら、アメリカ側が求める協力は不可能で、アジア太平洋と世界はより深刻な危機に陥ると、中国側は明確に警告している」とする専門家の見解を紹介。今回、台湾問題が重要なポイントになるとの見方を示しています。