お父さんに日頃の感謝の気持ちを伝える「父の日」。…と、言われても、「今年はいつだっけ?」と考える人も多いのではないだろうか。父の日は6月の第3日曜日なので、2024年は6月16日になる。母の日は覚えているのに、どうしても父の日は影が薄い。なぜなのだろう。

「とくに何もしない」が約4分の1 忘れがちな「父の日」

6月のイベントと言えば「父の日」。しかし、「父の日ギフトはどのくらいの頻度で贈っていますか?」というアンケート調査(※1)によると、「とくに何もしない」という人は26.3%で、全体の約4分の1を占めている。同様の調査(※2)で母の日に「とくに何もしない」という人は約18%なので、父の日は母の日に比べて存在感が薄いことがわかる。

出典:父の日.jp(※1)

実際、筆者も母の日はお花を贈ろうか…お菓子を贈ろうか…と考えるが、父の日は思い出しても数年に一度で、何を贈ろうかと考えるものの、結局何も贈らないで、気づいたら終わっていることが多い。

決して父親を軽視しているつもりはないが、ついつい忘れてしまう父の日。
母の日や父の日に特化したWEBメディアサイトを運営する河元智行編集長に、父の日が冷遇されがちな理由について聞いてみた。

忘れやすい理由は“わかりにくさ”とお母さんの“存在感”

ーー父の日は母の日と比べると忘れやすいのですが、なぜなのでしょう?

「父の日.jp」 河元 編集長
「ひとつは、いつなのかわかりにくいからだと思います。父の日はクリスマスのように日付が決まってないですよね。父の日を前に増える検索ワードは『父の日 いつ』なんです。母の日も日付は決まっていませんが、先に来るので印象に残りやすく、覚えやすいんだと思います。そのせいか、母の日が5月の第2日曜日だから父の日も第2日曜日だと勘違いする人もいますね。

さらに、母の日の場合は直前にゴールデンウィークがあるので、里帰りする人は手土産として母の日ギフトを選ぶ人もいます。そのため、母の日は思い出しやすいのに比べ、父の日はゴールデンウィークのようなリマインドがないので忘れやすいのかもしれません」

ーー確かに、父の日は祝日のない6月にポツンとあるイベントですもんね…この日付のわかりにくさが“父の日は影が薄い”理由なんですね

「あとは、お母さんとお父さんに対する心理的な差もあると思います。お母さんは子どもの頃から食事などで日常的に触れ合うことが多く、身近な存在であり、感謝の気持ちを持ちやすい。しかし、お父さんは仕事で支えてくれていることが多く、触れ合う時間が少ないため、感謝の気持ちを伝える場面も少なくなるのかなと思います」

母親と父親の子どもとの関わり方の違いが、母の日、父の日の存在感にも繋がっているようだ。今後、家庭での父親の役割が変わることで、父の日の印象も変わるのかもしれない…

しかし、父の日の影が薄い一番の要因は、お父さんにはどうにもできない部分にあると河元編集長はいう。