星空を通して、会場が平和への祈りに満たされました。戦火を逃れ、東京で避難生活を送るウクライナ人の女性がきのう(13日)、岡山県倉敷市のプラネタリウムで星空の解説を行いました。

(オレナ・ゼムリャチェンコさん)「私はハルキウのプラネタリウムのスタッフです。祖国を思うと私は大変心が痛みます」

プラネタリウムの関係者が集う全国大会に招かれたのは、オレナ・ゼムリャチェンコさんです。

ウクライナ第二の都市・ハルキウのプラネタリウムで働いていましたが、戦火を逃れるため日本に避難し、1年以上が経ちます。

日本でも自分の腕を生かしたいと、JAXA・宇宙科学研究所にメールを送ったところ、当時職員だった大川さんが対応してくれました。

(JAXA・宇宙科学研究所 大川さん)「日本に避難していらっしゃったからにはやはり私は日本の仲間にそのことを伝えて共有すると。それを受け取った日本中の方々(プラネタリウム関係者)が自分の出来ることをそれぞれの職場・立場で考えてオレナさんに繋がってきた」

日本でオレナさんのウクライナ語のプログラムを作るのは言葉の壁があり容易ではありません。

それでも、少しずつ協力者が現れ、これまで5つの会場で7つの投影会が実現しました。

(オレナ・ゼムリャチェンコさん)「今、こちらに集まっている人たちにはすごく感謝しております。皆さんのおかげで今日の会が出来ました。本当に言葉も分からず、けれど皆、心の中ではとても理解できている人たちなので“家族”としか思えない」

オレナさんが働いていた、ハルキウのプラネタリウムは閉鎖されたままです。少しでも早く再開できる日が来るよう祈りを込め、言葉を紡ぎます。

(オレナ・ゼムリャチェンコさん)「モータンカは単なるオモチャではなく、家族みんなのための御守りです。それぞれの女性は自分だけの特別な人形を作ります」

(オレナ・ゼムリャチェンコさん)「今一番できることは、やはりきょうみたいな会を拡げて、そこへ来たウクライナ人とか声を聞いてくれたウクライナ人とか、久しぶりに自分の国の空を見た人がちょっとでも落ち着いたらとても嬉しいです。今出来ることは精一杯したいと思います」

全国のプラネタリウムの関係者も、思いを受け取りました。

(倉敷芸術科学センター 三島学芸員)「オレナさんが元通りの祖国に戻って元通りの生活に戻れることが一日も早く訪れることを願っていますね」

(毛利理事長)「これで今度はまた違うプラネタリウムでとか、違う形で何か支援をしていけるようなことが拡がっていけばいい。そういうスタートポイントになるといいなと思っています」

オレナさんは最期に、星空に祖国への思いを込めました。

(オレナ・ゼムリャチェンコさん)「空に流れ星を見るたび必ず願い事をしてください。最もかなえたいことを意識してその実現を早めることにも繋がるのです」

(オレナ・ゼムリャチェンコさん)「自分の夢は絶対叶うと思います。ウクライナは出来るだけ早く平和になること」