高齢者の免許返納などもあり、これまで以上に重要性が高まっているのが公共交通です。石川県内でも住民の足を確保するための様々な取り組みが始まっています。
石川県内の公共のバスについて考えます。
穴水町では6月1日から町中心部を巡回するバスが運行を始めました。

穴水駅と穴水総合病院を中心に1日7便、街中の商業施設、町役場など主要な施設を回ります。ルートは3つあり、午前7時30分から1時間半おきに走っています。
穴水町観光交流課中瀬寿人課長
「決まった時間に回ってくる安心感。1日7回巡回する多めの時間設定もしているのでお客には安心して使ってもらえる」

穴水町内には北鉄奥能登バスも運行していますが、主に輪島市や能登町、珠洲市など町と町を結ぶ役割を果たしています。
そこで、住民の外出を支援するため「まちなか100円バス」が生まれました。距離にして19キロを1時間ほどで1周します。1回の運賃は100円。
「まちなか100円バス」利用者は…
「便利ですよ。使い勝手が。今までないようなところ行ったり」「こんなぐるっと回って乗せて降ろして、こんな便利なバスはないね。長いこと顔見てない人でもバスに乗れば会えるもんね。ありがたい」

一方で1日の利用者数は10数人。誰も乗っていない便も多くあるのも事実です。
穴水町観光交流課中瀬寿人課長
「財源は潤沢にあるわけではないが、皆んなが安心してこのまちで生活できるように財源を投入したい」
公共交通に詳しい公立小松大学 高山純一教授
「自治体の役割は何かを考えた時に、住民の生活を守るということは一義的に必要なことですから、能登の自治体は当然のことながら、それ以外の自治体でも地域の公共交通をいかに維持していくかは、まさに一丁目一番地」
