いつ起こるか分からない災害への備えはできていますか。6月は「土砂災害防止月間」です。土砂崩れなどの危険が高まる梅雨や台風シーズンに備えて、岡山県玉野市では土砂災害に警戒する地域の点検が行われました。

「一時間に50ミリや60ミリも降ると、やはりあふれる危険性もあるので」

調査には、玉野市の職員をはじめ、警察・消防など合わせて10人が参加しました。

今回、点検したのは山間にある小学校・中学校の周辺です。

この2つの学校は、土砂災害警戒区域内にあり、大雨の際は土砂が流れ込む危険性があります。

(千神彩花キャスター)「こちらにはどんな危険が潜んでいるんですか?」

(玉野市危機管理課 難波隆志さん)「山際から頂上に向かって傾斜が30度以上ありますので、崖崩れの危険箇所ということに指定させていただいています」

現在、玉野市内で土砂災害警戒区域に指定されている場所は378か所あります。

玉野市ではこのように危険個所を点検していくことで、今後の防災情報の更新に役立てていきたいとしています。

(玉野市危機管理課 山内祐樹課長)「要配慮施設、小学校やグループホームですとか、そういったところの安全確保に務めていきたいと考えております」

【スタジオ】

(防災士・千神彩花キャスター)
ーこのような行政による作業のひとつひとつが災害から住民の命を守ることにつながっていきます。実は私は防災について勉強して防災士の資格をとりました。みずから率先して避難を呼びかけたり、命を守るために助け合ったりすることを学びました。

ー災害から命を守るために、必要な3つの「助」。みなさんご存じですよね。行政などによる今回のような防災への取り組みは「公助」と呼ばれていて、ほかに地域の人など、周りの人と助け合う「共助」、さらには自分の命を自分で守る「自助」があります。今回は「自助」に必要なものをご紹介します。

ーハザードマップについて多くの方はご存知だと思いますが、実は自分のエリアのマップを見たことがない、という方も少なくないのではないでしょうか?

例えば映像に出てきた“中学校”は、ハザードマップではご覧のように黄土色になっています。ここは大雨の際の土砂災害に注意しなければならないところを意味します。

つまり、大雨のときに避難するケースのとき、この地域の場合は“中学校”は危険ということになります。

ではどこがいいのかというと、黄土色=土砂災害警戒区域の外の“市民センター”が大雨のときの避難場所に適しているということになります。ハザードマップはこういったことが分かるのです。

日頃からハザードマップを見て家族でどこにどのように避難すればいいか、確認しておくことが、災害時に自身の命を守るきっかけになります。

ーハザードマップはお住まいの自治体のHPなどに掲載されていますので、プリントアウトするなどして、災害時に自らの命を守る行動につなげて頂きたいと思います。