オープンが1年延期になった福島駅前の「再開発ビル」をめぐり、福島市はあらためて宴会場などのいわゆる「バンケット」機能の整備は難しいという考えを示しました。

福島駅東口の再開発事業で、店舗やホテルなどが計画されている複合ビルについて、福島市の木幡市長は5月30日、市議会で資材の高騰などの影響から今年度中に予定していた着工が来年度にずれこみ、オープンは2027年度になる見通しを示しました。

ビルには、コンベンション機能を備えて大規模な会議の誘致を想定している一方、宴会場などのバンケット機能は、参入を希望する企業がないことから断念しているのが現状です。

9日、市議会で、バンケット機能の整備の見通しについて議論が交わされました。

木幡市長「コロナの長期化によりバンケット業界が受けた影響は大きく今もなお運営には慎重な姿勢。将来の経済状況の変化に向けてバンケットに転用できるような仕掛けは準備したいと思うが、バンケット機能をあらかじめ組み込むのはできない」

木幡市長は状況に変わりはないことを示し、「経済界と連携しながら、駅周辺のバンケット機能の強化に取り組んでいく」としています。福島駅東口では、結婚式場1か所が来年春に閉館する予定で、バンケット機能の維持が課題になっています。