五所川原市出身の男性が地元の古民家を改装して7月にホテルを開業します。工事が進む現場を取材すると首都圏で成功を収めた若者があえて地元にこだわった理由が見えてきました。

五所川原市で整備中のホテル「こもる五所川原」です。手掛けたのは、五所川原市出身の香田遼平さん。祖父母が暮らしていた築60年以上の2階建て古民家を2022年夏から改修=リノベーションしていて、居間や仏間、寝室など間取りの違う部屋をそれぞれうまく活用して5つの客室を用意します。ホテルのテーマはその名のとおり「こもる」。自分の時間を過ごせる空間をつくりたいと話します。

※KOMORU 香田遼平代表
「他人の時間を生きるというのは何か自分にとって一番大切なことを考えられない」

こだわったのは「狭さ」。1階の客室からは、枯山水の眺めも楽しめます。こうして、自分の時間を大切にする宿をつくるきっかけとなったのは、自身の経験でした。

香田さんは、2019年にオープンして子どもや若い女性の人気を集めた「うんこミュージアム」の仕掛け人。アイデアマンとして成功を収めます。ただ、その一方で疲れを感じることもありました。

2019年にオープンした「うんこミュージアム」
子どもや若い女性の人気を集めた「うんこミュージアム」

そこで一度、帰省して「トイレ」ではなく、この古民家に「こもる」と身も心も落ち着いて、おもしろいアイデアがふつふつと湧き上がってくるようになったといいます。

※KOMORU 香田遼平代表
「時間の流れがやっぱり東京とか関東圏と違ってゆるやかな時間が流れているんですよ、この津軽地域というのは。忙しいなとか今なんかあれこれやることがいっぱいで、自分の時間が取れていないなっていう人にこもるに泊まりに来て自分の時間というのを取り戻してほしい」

「こもる五所川原」は7月14日にオープンします。予約はすでにホームページで受け付けています。開業記念として青森県在住の方は20%オフで宿泊できるそうです。泊まって、ゆっくり自分と向き合う時間をすごしてみてはいかがでしょうか