昨シーズン、国内の観光客の回復が見られた「立山黒部アルペンルート」でしたが、入り込み客はコロナ前の54パーセントに留まりました。アルペンルートを運営する立山黒部貫光の2022年度の決算は、4期連続の赤字となりました。

31日発表された立山黒部貫光の2022年度の決算は、国内観光の回復で赤字幅は改善したものの、5億6700万円の純損失を計上し、4期連続の赤字となりました。

昨シーズンの「立山黒部アルペンルート」の入り込み客数は、前年度より58パーセント増えて48万人。夏場の急激な感染拡大で国内客が伸び悩んだほか、インバウンドは回復せず、コロナ前の54パーセントに留まりました。

今シーズンの5月28日までの入り込み客数はコロナ前の76パーセントで、個人客については83パーセントまで回復しています。

アルペンルートはこれまで年間100万人を目指してきましたが、経費の圧縮などで年間70万から80万人でも利益をあげられる構造にシフトしていて、今年度の見通しについて見角要社長は…。

立山黒部貫光 見角要社長:「一気にコロナ前(約90万人)までV字回復するっていうのは厳しいのかなと思っています。ですから、その7割から8割をめどに回復できれば。何としても令和5年度(2023年度)については黒字化に向けてがんばっていきたいなと思っております」