対策は “後遺症が出ることは一切しない”

なぜこうした後遺症が現れるのでしょうか?
後遺症の診療に取り組む永田院長は…。

ながたクリニック 永田理希院長:「何でこういう後遺症症状が起きてきてるのかみたいのは、全世界で研究が進んでわかってきた部分が多いです。ウイルスが持続感染してる可能性は一つの原因として考えられるであろうと。コロナにかかったことをきっかけに今まで免疫で抑えてた他のウイルスが暴れはじめて、いろんな症状が出るんではないかとは言われてますけども。ただ、治療法がやっぱ確立されてないんです」「明確な答えが出ていない」

後遺症の治療法はまだ確立されていないといいます。永田院長が勧めているのが「ペーシング」です。

永田院長:「基本は、やっぱりペーシングと言って疲れるようなこと要は頭痛や吐き気とか、倦怠感が出るようなことを一切しないということなんです。肉体的だけじゃなくて、感情的なものを含めて動画をみてしんどくなるなら動画はダメだし。焚火の火みたいなイメージで考えるとつらい症状でも休養すれば必ず火は消えていくんですよ。小さくなっていく。無理をするとまたぐぐぐっと燃えます」

後遺症が出るような疲れることを一切しないで、回復を待つのです。周囲の理解も必要だといいます。

永田院長:「その日が良くても無理したらまたドーンと下がることがあり得る。となると、あれ良くなったはずなのにいつ働けるの、いつ学校来れるのっていうことを言われてしまうと、そこがかえってプレッシャーになって、なかなか理解が求められず、退職せざるを得ない状況に追い込まれてしまったりということがあり得ます」

新型コロナの後遺症に苦しむ富山県の20代の女性。療養中、会社の理解に救われたといいます。

コロナの後遺症に苦しむ20代女性:「もう治るまでしっかり休んでっていうふうに言ってくださって、お仕事のことは一旦忘れて、とりあえず治療に専念しようって思ってしっかりお休みできました。そこはすごくありがたかったです」

女性は今年3月末から、仕事に復帰できましたが、後遺症は治っていません。世の中が“コロナ後”に向かう中、思うことは…。

コロナの後遺症に苦しむ20代女性:「自分は後遺症でコロナの後遺症でこんなにつらい思いしているのに、みんなは、この社会はもうコロナからコロナを忘れていくのかなって、すごく置いていかれる感じがするのがつらかったです。まだコロナは終わったわけじゃないんだよ。まだ怖いんだよっていうのをしっかりわかったうえで行動していってほしいなと思います」

“まだコロナは終わったわけじゃない”私たち全員が忘れてはいけない言葉です。