国会で入管法改正案の審議が大詰めを迎えるなか、難民審査の公平性をめぐり疑問の声があがっています。

難民審査 年に1人で1200件も…処理件数に大きな偏り

難民審査参与員 中央大学 北村泰三 名誉教授
「スピーディに処理する班をつくる発想、それ自体がおかしいと」

5月30日夜、都内で行われた会見。集まっていたのは現役の「難民審査参与員」です。

法務大臣が任命する難民審査参与員。難民と認められなかった申請者が不服を申し立てた際、審査する役割を担っています。

その参与員の処理件数をめぐり、先週国会で“ある数字”が明らかになりました。

立憲民主党 石川大我 参院議員
「参与員の皆さん111人いるんですよ。だけど偏っている。柳瀬氏に偏っている」

野党側が指摘したのは参与員の1人で、認定NPO法人「難民を助ける会」で名誉会長を務める柳瀬房子氏の関与した件数です。

入管によると参与員は研究者や弁護士など111人が務めていますが、2021年の処理件数6741件のうち、柳瀬氏が関与した件数は約2割の1378件。さらに2022年は4740件のうち、1231件と突出しています。

なぜ多いのか。入管側が理由としてあげるのが、「臨時班」の存在です。