密漁を取り締まるため地元の漁協がパトロールするも…

三重県松阪市の近くの海岸では、密漁を取り締まるため地元の漁協がパトロールをしていました。干潟に入る際、漁師らに「ハマグリを採らないように」と注意されたにも関わらず、密漁していた男性を発見。男性は、漁協の通報で駆け付けた海上保安庁の聴取を受け、採ったハマグリを海に返しました。

(松阪漁協・石川聡理事)
「小さい貝を根こそぎ採っていったりとか。腹立だしい気持ちですよね」

さらに三重県津市の海岸には、隙間なく停められた車の列が。干潟の入り口に「採貝禁止」の看板があるにも関わらず、大勢の人がいました。
話を聞いてみると、「知らなかった」という人も多い中で…

(男性)
「(Q「採貝禁止」の旗や看板がいっぱいあるが?)ああ…みんなやっていて、地元の人もやっているから」
禁止エリアだということを知りながら、「みんながやっているから」という理由や、“遊び感覚”で密漁をしている人もいます。
密漁への切り札として導入を検討中の「ドローン」

北から南まで、三重県の沿岸で横行する密漁。そんな状況に歯止めをかけようと、三重県漁連が導入を検討している秘密兵器が「ドローン」です。砂浜にいる人の顔も鮮明に映るカメラを搭載し、密漁に目を光らせます。また、警告をアナウンスする機能もついています。
本格導入にはパイロットの確保などハードルもありますが、上空から警告されれば「知らなかった」では済まされません。

(三重県漁連・下村友輝さん)
「人力で注意していたことが、(上空から)自動的に伝えられるのは大きなメリット」

三重県が誇る海の幸、ハマグリ。漁獲量が激減する中で、食卓から消えてしまう前に密漁の根絶が求められています。
CBCテレビ「チャント!」5月22日放送より