去年5月、アメリカ・テキサス州で起こった学校銃乱射事件から1年が経ちますが、事件後もほとんど銃規制が進んでいません。こうした中、教師たちが銃の訓練を行ったり、教室に防弾シェルターを設置する小学校も…。安全を守るための模索が続いています。

教師「教室にいたのに“子どもを守ってあげられなかった”と言いたくない」

2022年5月、アメリカ・テキサス州の小学校で起きた銃乱射事件。ライフル銃をもった男に児童19人、教師2人が殺害されました。

事件から1年。銃規制の声は強まり、2022年、28年ぶりに法律が作られましたが、殺傷能力の高い銃の販売禁止などは盛り込まれず、抜本的な措置が取られたとは言えません。

こうしたなか、改めて脚光を浴びたのが…

アメリカ・トランプ前大統領
「訓練された“教師”が安全に目立たないよう“銃を携帯”する時が来た」

トランプ氏も言及した“教師の銃携帯”です。

全米で初めて、教師の銃携帯を許可したユタ州では、学校関係者を対象にした訓練が行われていました。スクリーンに校舎内の映像が投影され、学校で事件が起きた想定で、教師らがレーザー銃を手に犯人に応戦します。

通報から警察が到着するまでの時間は平均3分とされますが、テキサス州の事件では警察が速やかに突入できなかったこともあり、こうした実践的な訓練への関心が高まっていると言います。

事件後の2022年夏から職場に銃を持ち込んでいる高校教師のミッチェルさんは…

高校教師 ジョセフ・ミッチェルさん
「私自身、教師として銃携帯は仕事の一部になっていると思います。教室にいたのに『あなたの子どもを守ってあげられなかった』と保護者に言う人間にはなりたくない

ただ、中には泣き出してしまう参加者も…

訓練参加者
「子どもを守るために何ができるのでしょうか?とても難しかったです」