事件当日の記憶ほぼなく…「全身ガラスまみれだったことは覚えている」

ほとんど毎日酒を飲んでいたという寺崎被告は、事件の前の日にも自宅で後輩と酒を飲んでいました。2人はその後先輩と合流して近所のカラオケ店に移動しますが、寺崎被告はカラオケ店に移動してからの記憶がないと話します。

寺崎被告
「(弁護士から)聞いた話なんですけど、ワイン一気(飲み)していたり。行く前にコンビニで500缶のチューハイを10本ほどと、それも買っていたので飲みました。(カラオケの後)どこかのバーみたいなところで、ボックス席っていうんですかね。そこの風景を見ているとこだけは覚えています」

そして、事件当日の寺崎被告は記憶がほとんどありませんでした。長谷川被告の車に乗った記憶すらなく、ただ車内で友人に電話をしたことだけは覚えていると言います。そして、次に覚えているのは事故が起こった瞬間のことでした。

寺崎被告
「なんかドンという衝撃で、全身ガラスまみれだったことは覚えている」

そして、その後被害者の西川さんが倒れているのを確認しました。

寺崎被告
「長谷川さんが車の外にいて、助手席側の窓から、中に何かを取ろうとしているのは覚えている。後ろの方に行ったので、自分はそれを追うように(車の後ろの窓から)長谷川さんの方を見ていって、人が倒れているのを覚えている」

亡くなった西川さんの乗っていた自転車

当時の記憶がほとんどなかった寺崎被告は、事件の後の警察の取り調べで当初「寝ていた」と話していましたが、警察官から通話履歴を見せてもらい、記憶をなくしていることに気が付くと、「記憶がない」と答えるようになったと言います。