犯罪の被害にあった人たちの補償問題を考える集会が、5月27日に和歌山市で行われました。

 この「犯罪被害補償を求めるinわかやま集会」は、犯罪被害者の補償問題を考える団体が主催し、その実態を広く理解してもらうおうと開かれました。集会には2015年に和歌山県紀の川市で殺害された当時小学5年生の森田都史くん(当時11)の父親・悦雄さんも出席。当時都史くんが着ていた服を見せながら思いを語りました。

 (森田悦雄さん)
 「悔しくて悔しくてたまらなかった。事件から8年たっているんですが、いまだにこんな苦しい思いをしています。都史くんは小学5年生のときに、自己紹介カードで『僕の宝物は命と家族』と。書いてあったときは、それを見ただけで私はたまらなくなりました」

 この事件をめぐり、加害者には民事裁判で約4400万円の賠償が命じられていますが、事件から8年がたった今も悦雄さんのもとには支払いも謝罪も一切ないということです。