小麦粉や油、一部の野菜など食品の値上がりが止まりません。
一方、日本人の主食であるコメは需要の低迷から一部銘柄の取引価格が下がり、卸業者の苦境が続いています。

雨宮希成記者:
食品の値上がりが続く中、こちらのコメは値上がりしていません。

コメの卸売りや加工販売を手掛ける山梨県韮崎市のT・Mプライズです。県の内外のスーパーや飲食店、宿泊施設が主な取引先ですがコメの価格低下に頭を痛めています。
T・Mプライズ 田野口賢社長:
飲食店が休業・時短営業でコメの消費が伸びなくなり動かなくなって価格が ダブついた分下がった形でしょうか。

コロナの影響による飲食店の休業や時短営業も加わってコメの需要が低迷し、こちらで扱う主な銘柄の10キロ当たりの価格は2021年秋に1割下がりました。
田野口社長:
卸して使っていただいてやっているので落ち込めば売り上げも落ちるし、厳しい中でやっています。

農林水産省のまとめでは、出荷業者と卸売業者の間で取引する際のコメの価格は14か月連続で値下がりしています。しかし4月下旬から、コメの消費拡大に明るい兆しが見えたといいます。
T・Mプライズ 田野口社長:
ようやくゴールデンウイークで飲食店や観光地で動いてきたのでは。コメの消費がでてくれば価格は戻ってくると思う。
コメの取引価格の今後の動向に卸売業者は気をもんでいます。