口呼吸による医学的リスクとは?

※ヤマダ歯科矯正歯科クリニック 山田淳一院長
「鼻呼吸だと外の空気をそのまま吸って、ウイルスがそのまま元気なまま肺の方に入っていきますね。そして鼻呼吸でいったん鼻を通るとそこで外の空気が乾燥していてもそこで加湿されることによってウイルスの活性がそれだけでも落ちて、その空気が肺の方にいく。それだけでもウイルスの感染力がずいぶん違うとまで言われている」

さらに、常に口があいているため口の中が乾きやすく、口内の環境を保つのに重要な唾液の量が減ることで、虫歯や歯周病などになるリスクが高まるとされています。

また、歯並びにも影響があります。食べ物をのみこむとき舌を上顎につくように押し上げるのが本来の動きです。ただ、口の周りの筋力が弱い人は舌の力も弱く、上顎につかないことが多く、その時におこるのが…

※ヤマダ歯科矯正歯科クリニック 山田淳一院長
「筋肉の塊なので、舌は。上顎にぎゅっと押し付けるそれが一日に何回もあるとその力でもって顎上がゆっくり広げられていく。そしてしっかりした大きさの顎になる。それがないと押されないので狭いままの上顎で、そこに歯が生えてくるとでこぼこになりやすい」

このようなリスクを減らすためにできることは、口の周りの筋力強化です。こちらのクリニックでは、患者にはまず、専用の器具で筋力を測定しています。記者が実際に筋力を図ってみると、器具に表示された数値は6.6でしたが…

※ヤマダ歯科矯正歯科クリニック 山田淳一院長
「まだまだちょっと弱いと思います。大人でしたら10は超えていれば」

クリニックで行わっている測定

クリニックではこのように筋力が弱い人向けのトレーニングを指導しています。専用の器具をくわえながら動かし、きたえていきます。

そして、自宅でも手軽にできるのが風船。ポイントは手を使わずに膨らませること。最初は難しくても、くり返しているうちにできるようになるといいます。ただ、こうしたトレーニングも口呼吸を減らすための努力の一つでしかないと山田院長はいいます。

自宅でできるトレーニング方法

※ヤマダ歯科矯正歯科クリニック 山田淳一院長
「(口を)閉じるには閉じるという自分の意思が必要。筋力が弱ければ閉じようとしてもふわっと開いてしまうので、筋力をまず強くするけど、筋力が強くなってもあとは自分の意思で続けるかも、もうひとつの問題」

マスクを外す場面も増えたいま、口呼吸のリスクをあらためて見つめ直すことが大切になりそうです。

山田院長によりますと特に口呼吸が多いのは子どもだということです。噛む力が弱くて、口の周りの筋力も発達途中のためで例えば、誕生日ケーキのロウソクを全て吹き消すことができない、口笛を吹けないなどがあれば筋力が弱いのかな、口呼吸しているのかなと気にかけて欲しいとしています。