そらいろ図鑑の特別編、東とわ気象予報士とお伝えします。
私たち気象予報士にとっては絶対に行ってみたい!ある場所に入ることができました。みなさんの生活とも密接に関わっている場所です。
(東 気象予報士)
「どうもこんにちは気象予報士の東とわです。今日はスタジオを飛び出してあるところに行ってみたいと思います。早速行ってみましょう」

テレビ高知から歩いておよそ8分。東気象予報士がむかっているある場所とは?
(東 気象予報士)
「きょう僕が行きたかったところこちらです」

(ディレクター)
「これは公園の何かですか?」
(東 気象予報士)
「これは公園の遊具とかではなくアメダス(地域気象観測システム)なんですね」

(ディレクター)
「これどれがアメダスなんですか?いっぱいありますけど」
(東 気象予報士)
「実はこの芝生の中にあるもの全体をアメダスというんです」

アメダスとは、雨・風などの気象状況を地域ごとに細かく観測し防災や被害を軽減する役割を果たしている気象観測システムです。
(東 気象予報士)
「特別に気象台の方から許可を得ているので実際に中に入ってみようと思います。実は僕も初めて入るのでとってもわくわくしています」
中に入ると、見慣れない装置がたくさん。どうやら東気象予報士は、かなり興奮している様子です。どんな装置があるか説明してもらいましょう。

(東 気象予報士)
「こちら温度と湿度を図っている機械なんですけどちょっと音がしますよね。この音何かっていうと実は下から空気を吸い上げて上から出す換気している音なんです」

「このあたりの気温がどうなっているのかを換気することによって正確な気温を測っている。そして下を見ると芝生になっているのがわかると思います。ここ芝生じゃないと駄目なんです。例えばコンクリートだったら日の光で急に熱くなってここの気温も高くなってしまうため芝生になっているんですね」
こちらは、降水の有無を観測する感雨器。降ってきた雨が感雨面に触れることで、雨の降り始めなどを観測しています。

(東 気象予報士)
「ちょっと見て欲しいものがあるんですけど棒がとんがってるのわかりますか?」

「これ何のためにあるかというと、実は鳥よけのためなんです。なんで鳥よけがいるのかというと、鳥がここでフンを落としたらフンが液体ですので雨が降ったとエラーが起きてしまうんですね。気象の機械というのは鳥との戦いがすごくあるんですね」
(東 気象予報士)
「こちらの木、イロハカエデです」

「秋になるとオレンジや赤に色づくイロハカエデですが、こちらもなぜ植えられているのかというと色づく時期、そして葉っぱが落ちる時期などを観測して色づいてきて秋が始まったな、葉っぱが落ちてきてもうすぐ冬だな冬が始まってくるなっていう季節を把握するためにこの植物が植えられているんですね」
(東 気象予報士)
「こちら転倒ます型雨量計なんですけど、なかなかこのようにむき出しの状態で見ることができないのですごくテンションが上がっております」

「仕組みとしては、この転倒ますがシーソーのようになっていて、0.5ミリ観測するとカタン、0.5ミリ観測するとカタンというふうになってこれで降水量がわかるという機械ですよね」

(東 気象予報士)
「すごい初めて見ました」
(気象庁 高知地方気象台 川田敏弘 主任技術専門官)
「我々もメンテナンスしてますけど、もしここが詰まってしまっても外側から同じように水がこぼれるようになってて測定できるようになっております」
(東 気象予報士)
「続いてですがこの後ろに見えるとても大きな機械」

「ウインドプロファイラといって、上空5方向に電波を発射して風の立体的な動きを見ているんですね。それによって上空でどのようなことが起きてるのかわかる測器となっています」

(東 気象予報士)
「そして実はこちらにある機械がこのウインドプロファイラを補完する役割を持っているんですかどういう機械となっているんですか」

(川田敏弘 主任技術専門官)
「こちらにあるのはマイクロ波放射計といいます。ウィンドウプロファイラと同じように上空の気温と風力量を観測しております。主に線状降水帯の予測技術の向上のために設置されているものです。四国では高知県だけにしかなくて高知県では高知市と土佐清水市に設置しております」
(東 気象予報士)
「やっぱりこれは雨が多いところということで災害を防止するためという観点で二つ置かれているんでしょうか」
(川田敏弘 主任技術専門官)
「そうだと思います」
日々の天気から災害情報まで、アメダスの施設内はひとつひとつすべてに意味がありました。

(東 気象予報士)
「高知市のアメダス実際に見てきましたが僕も初めてこの中に入ったので大変興味深くワクワクしたそんな取材となりました。僕自身3月に高知に来てまだまだ高知のことはまったく知らない状況です。アメダスは高知県内いろんなところにあるので全部制覇して高知のことをもっと詳しくなって、皆さんにもっと良い気象情報を提供できるようにがんばろうと思います」

(東 気象予報士)
「最後に紹介したウインドプロファイラーとマイクロ波放射計は各都道府県に1個あるというようなものではなく、特別なところにしか置いていない珍しいものなんです。しかもそれが高知県には2つもあるんです。やはりそれだけ雨の多い県ということで防災への意識がすごく高い県となっています。線状降水帯を観測する上で重要な機械となっています」
