2020年、長崎に産声を上げた県内初のプロバスケットチーム「長崎ヴェルカ」。先ごろ行われたB2プレーオフで準優勝し、来期からのB1リーグ昇格を決めました。

その長崎ヴェルカの伊藤 拓摩GM兼社長と、クラブ契約第1号の松本 健児リオン選手に、B2プレーオフの激戦後に話を聞きました。「みんな泣いた」B1昇格秘話です。

伊藤GM:
「これまでコーチとして、選手として、人生でどれくらい試合をしてきたかわからないくらいの試合をしてきたと思うんですけれど、間違いなく一番嬉しい試合でした。自分って、こんな感情があるんだと。選手もそうですし、スタッフもそうですし、事業部のみんなも誇りに思えて、試合中も感動しっぱなしでした」
岸アナウンサー:「リオンさんは(決勝から)一日たっていかがですか?」

リオン選手:
「はい、疲れました(笑)。本当に精神的にめちゃくちゃ疲れますね。プレーオフは”負けたら終わり”という分、いつも以上に全選手がハードにやるので、試合のインテンシティ(=強度)がレギュラーシーズンとは比べ物にならないくらいハードで。でも、そういった試合が楽しかったですね」
プレーオフの初戦の熊本戦。B1昇格を手にできたのは、実はこの試合での経験が生きたからでした。
岸:「前半終わって、17点負けていました。リオンさん、プレーしていてどうでした?」

リオン選手:
「”まずいな”と思いましたね(笑)。でも長いシーズンで、そういったシチュエーションもあったし、ここでバラバラになるんじゃなくて”しっかりまとまれば逆転できる”という強い意志がチームとしてあったので、みんなでもぎとった勝利だなと感じています」
岸:「熊本戦を経て”ヴェルカ、また強くなったな”と思いましたが、いかがですか?」
リオン選手:(伊藤GMと顔を合わせて)「なりましたよね」

伊藤GM:
「すべての面で”熊本のおかげ”っていうのがありますね。熊本さんの応援のレベルの高さで、ヴェルカブースターも火が付いたっていうのもありますし、熊本さんのパフォーマンスも素晴らしいチームなので、そこが底上げになった」
リオン選手:
「試合中にそれをすごく感じていて。1日目熊本は熱狂的なブースターが多くて、本当に応援がすごかったんですよ。それに負けないようにヴェルカのブースターも声をいっぱい出してくれて。どっちの声もすごくて、すごい雰囲気だったんですね。それもあって、長崎に応援の文化が根付いたかなと感じています」
B1昇格をかけた千葉とのプレーオフ・セミファイナル。ヴェルカは1戦目に勝利しB1昇格に王手をかけたものの、2戦目は30点以上を離され大敗。第3戦に暗雲が漂います。
岸:「3戦目はどういう気持ちで迎えたんですか?」

リオン選手:
「正直、嫌でした(笑)。不安だったり、もちろん昇格は絶対してやろうという気持ちはあるんですけれど、(第2戦が)あの負け方だったので、すごく悪いイメージばっかり沸いて、試合に行くまではすごく嫌だったんですけれど、いざコートに立ってみると、そういった不安は全部なくなって、試合前に選手だけでミーティングして”どんなときも、みんなで常に一つになろう”という話をして」
チーム一丸となったからこそ、たどり着くことができた景色でした。
リオン選手:
「試合までの嫌なイメージだったり、不安だったりというのが全部なくなって、達成感というか、言葉じゃ言い表せない感情が込み上げてきましたね。泣くとは思ってなかったけど、けっこうみんな泣いていましたね(笑)。本当にみんな不安だったと思います。マット・ボンズ選手があんなに泣くとは思ってなくて。本当に不安だったり、それぞれ思いがあったんだなと思います」
リオン選手はヴェルカ加入前の1年間、所属チームがありませんでした。

リオン選手:
「”この先、どうしよう”って思って、1人で泣いたりしたこともあったし、本当に辛い期間だったんですけれど、僕は長崎が無理だったら”やめよう”というくらいの気持ちで、それくらい覚悟を持って1年間を過ごしていたので、結果として長崎で第1号契約選手として来られて、B1昇格を果たせて嬉しいと思うし、でも僕はこれでおしまいではないので、まだまだこれからもっと成長して頑張っていきたいと思います」
岸:「来シーズンはB1です、どんな戦いを見せてくれますか?」

伊藤GM:
「プレーオフの時、”どういう演出がいいんだろうな”とか、”来シーズンはどうしたらいいのか”を考えていたので、クラブを総合的に組織力をどう高めるかを考えているので、もう一つレベルを上げて、よりみなさんに愛される、ワクワクしてもらえるクラブにしたいなと思っております」
岸:「リオンさんはB1は初めてですが、どんな気持ちで向かっていきますか」

リオン選手:
「B1のチームと試合をしたことはあるんですけれど、シーズンを戦うのは、また違うと思うので、ひたすら僕らしくアグレッシブにプレーするだけだと思うので、しっかり一生懸命頑張りたいと思っています」














