愛媛県新居浜市の赤石山系に自生し、国の天然記念物に指定されているツガザクラが、盗掘されたとみられることがわかりました。

ツガザクラは、新居浜市の赤石山系にある標高およそ1300メートルの銅山峰に自生する高山植物で、2019年に国の天然記念物に指定されています。

今月20日に、地元の登山愛好家でつくる憧山会や保護活動に取り組む新居浜南高校ユネスコ部の生徒らが、現地をパトロールしたところ、盗掘とみられるツガザクラを掘り出したような跡が確認されました。

(新居浜南高校ユネスコ部顧問・河野義知教諭)
「これはひどいな。今回もう調査してみて分るんだけれど、めちゃくちゃ増えてる。ひどい」
「(Qこれ盗掘ですか?)盗掘ですね。明らかにこれは人為的にやったとしか思えない状況です」

新居浜南高校の河野義知教諭によりますと、今回のパトロールで盗掘とみられる被害は数十カ所にわたって確認されたということです。

(新居浜南高校ユネスコ部顧問・河野義知教諭)
「いくらこちらの花を欲しいと思って持って帰っても、結局育たないので。この環境でしか育たないものですから」

銅山峰のツガザクラは2019年に国の天然記念物に指定後、相次いで盗掘が確認されています。

そのため地元で保護活動に取り組む新居浜南高校ユネスコ部では、登山者に手作りのカードを配るなどし盗掘しないよう呼びかけています。

河野教諭によりますと、ツガザクラは標高が高い山でしか育たず持ち帰っても枯れてしまうということです。