子供への輸血拒否など虐待の疑いが指摘されていた「エホバの証人」の“宗教2世”をめぐる問題。教団の現役幹部がJNNの取材に応じ、輸血の拒否は「事実上の強制」と証言しました。
所持することが推奨されていた“輸血拒否カード”
エホバの証人 元「宗教2世」西村信一さん(46)
「事故にあって、『このまま気絶してしまうんじゃないか』という恐怖に駆られたときに、財布の中の“輸血拒否カード”を思い出しまして」
元“宗教2世”の西村信一さん。10年ほど前にバイクの事故にあった際、教義によって「命を失いかねない経験をした」と話します。
信者に所持することが推奨されていたという“輸血拒否カード”。事故で意識が遠のく中、誰にも見られぬよう力を振り絞りました。
エホバの証人 元「宗教2世」西村信一さん(46)
「片手しか動かなかったんですけど、片手で財布を出して、その中から“輸血拒否カード”を出した。こんなもの持ってるから手術できなくて死んでしまうのは本当に恐ろしい」
教団では1985年、交通事故にあった子供の輸血を信者の両親が拒否して、死亡する事例が発生しています。国は去年12月、子供に輸血を受けさせないことは、「虐待にあたる」とするガイドラインを公表しました。教団はどのような治療を選ぶかは“信者一人一人の判断”としていますが…