G7広島サミットの閉幕から一夜明けた原爆資料館。G7首脳らの訪問の余韻も残る中、資料館には多くの人が訪れ、目にする原爆の惨状に思いを馳せました。
「実際に核を持っている国もいたから、自分ごとと思って欲しい」
電撃的に来日したウクライナのゼレンスキー大統領も原爆資料館を訪れ、「世界に核による脅しの居場所はない」と記帳しました。
ゼレンスキー大統領
「破壊された広島の写真がバフムトなどの街に似ていた。何も生きているものがおらず、すべての建物が破壊されている」
岸田総理は、核軍縮に関する首脳声明=「広島ビジョン」を出せたことの歴史的な意義を強調しました。
岸田総理
「被爆の実相や平和を願う人々の思いに直接触れたG7首脳が、(核廃絶に関する)このような声明を発出することに歴史的な意義を感じます」
ただ、この「広島ビジョン」をめぐっては、被爆者らから「大変な失敗」などと厳しい批判の声も上がっています。たとえば、首脳声明は核をめぐるロシアや中国などの対応を非難していますが…
広島で被爆 サーロー節子さん
「ちっとも自分たちがやってること、核兵器をまず最初に作ったアメリカ・イギリス・フランス。その代表がここにいますよ。自分たちのことをちっとも考えないで、他の人たちばかりを非難していた」
核兵器を保有、またはその「核の傘」の下にあるG7各国が核廃絶に向けた新たな具体策を示さないことをサーローさんは厳しく批判したのです。
実際、G7首脳は「核兵器のない世界」の実現に向け取り組むことで一致しましたが、サミットの前日、日米の首脳は“核の抑止力が不可欠”との認識を確認。理想と現実には大きな溝があります。
岸田総理
「世界80億の民が全員、そして広島の市民になったとき、この地球上から核兵器はなくなるでしょう。私はそれを信じています。夢想と理想は違います。理想には手が届くのです」
G7と中国・ロシアの対立が深まる中、核兵器のない世界の実現に向けた実行力が問われています。
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