G7広島サミットに出席したブラジルのルラ大統領は、ウクライナのゼレンスキー大統領との会談が実現しなかったことについて「予定されていて私は待っていたが、現れなかった」と説明しました。

G7サミットに招待され、拡大会合に臨んだブラジルのルラ大統領は、岸田首相やフランスのマクロン大統領など各国の首脳ら11人と個別の会談は行ったものの、ウクライナのゼレンスキー大統領との首脳会談は実現しませんでした。

G7閉幕後の22日の会見で、ルラ大統領は「会談は予定されていて私は待っていたが、ゼレンスキー氏は現れなかった。他の予定があったのだろう」としてスケジュールの問題だと説明。

ゼレンスキー氏もこれを認めていますが、「ルラ大統領の方ががっかりしたと思う」と語っています。

ロシアとウクライナの仲介に意欲を見せるルラ大統領は過去ウクライナ側に、ロシアが一方的に併合したクリミア半島の放棄を和平案として提案するなど、ロシア寄りの姿勢を見せていて、会見では「和平案はウクライナとロシアのものであって、当事者たちの外で和平案を作って持っていっても意味がない」と、G7でウクライナ問題について議論することに批判的な考えも示しています。