全国で増え続ける空き家問題。空き家ばかりの限界集落をまちを「丸ごとホテル」に作り替える取り組みが注目されています。
山梨県小菅村。都心から車で2時間ほど。人口はおよそ700人。その半数が高齢者となる限界集落に近づいています。しかし、地域再生のモデルとして今、注目を集めているのです。秘密はこの村にできたホテルにありました。
築150年のこの建物、実は4年前まで「空き家」だったのです。少し離れたところにはもう1棟…。小菅村を一望できます。ここもかつてはボロボロの空き家でした。
小菅村 舩木直美村長
「ここは空き家なんですよ。そこも空き家。(村の)世帯数が360世帯ぐらい、100棟ぐらいの空き家がある」
村長も危機感を抱いています。
小菅村 舩木直美村長
「少子化と高齢化、日本の縮図ですよ。これは何とかしなきゃいけない」
そこで、村は空き家をホテルとして活用することに。そのコンセプトは「700人の村を1つのホテルに」。村中にある空き家を改装して客室に。あえて温泉や土産物店を置かずに、村の温泉施設や道の駅を使ってもらいます。そうすることで、村をまるごと「1つのホテル」に見立てたのです。
客をもてなすコンシェルジュも村人です。
お散歩ガイド 細川春雄さん
「散歩を担当しているんです」
村人しか知らない道を歩き…、村の良さを体で感じます。
村の暮らしを知った上で楽しめるのが「食事」です。
小菅養魚場 古菅一芳さん
「富士の介とヤマメをお持ちしました」
ホテルに持ち込まれたのは、地元のブランド魚「富士の介」。川魚ですが、生でも食べられる新鮮さが魅力です。
南波雅俊アナウンサー
「脂ののった鮭のような、とってもおいしいです」
ヤマメは春菊とフライに。イワナには山菜を添えました。どれも小菅村の食材です。食材を作る人も、料理する人も、ホテルを運営するみんなが村人。彼らがこのホテルを支えるには理由があります。
送迎・お散歩担当 佐藤英敏さん
「(昭和30年代)この家にしかテレビがなくて、見るのが楽しみで楽しみで。地域の人たちみんな集まって、心のよりどころみたいなねそういう場所」
思い出の場所を残したい。その考えに賛同する利用者も増えています。こちらの夫婦、なんと7回目の宿泊です。
7回目の宿泊
「ぼーっとできるっておかしいですけど、この空間の中でゆっくりと時間を過ごす」
「なかなか日常ではないことなので」
さらに、村に雇用が生まれてUターンしてきた若者もいます。
Uターンした降矢拓磨さん
「働くところがなくて東京に出て行ってしまう方が、同年代すごく多かったんですけど。働き口が村にもたくさんできている」
空き家ホテルで地方を活性化させる取り組みは全国で広がっています。
大自然が魅力の兵庫県にある原集落。9棟のうち3棟が空き家で、村は消滅の危機にありましたが、ホテルを作ったことで地域が再生されました。取り組みの仕掛け人・藤原さんは空き家には力があると話します。
NOTE 藤原岳史代表
「(空き家は)残るべくして残されているみたいな力があって、もう一度光を当てていくと、ちゃんと人が集まって来たりします。同じ課題で悩まれている地方はたくさんまだまだある。少しでも多くの日本の暮らし文化を残して行けるように、活動を広げていきたい」
注目の記事
【冒頭全文】「表現ぶりが一部誤解を招くものだった」簗和生・農水大臣が“予算大幅カット”音声めぐり再び会見 音声は「確認していない」

“超レア”「ベリカード」って何? コレクターは世界中に 視聴者と放送局を結ぶ「ハガキ」 ラジオ・テレビの“歴史”を伝えるカード

道ばたに倒れていた子ネコを保護→一軒家に引っ越しまで「自分にとっては招き猫」わずか3か月で生活一変

標高差200mのエレベーター、高熱隧道を通る機関車も 開放直前「黒部宇奈月キャニオンルート」が報道公開 電源開発の歴史を五感で体感 今季分の予約枠は残りわずか 富山

人気のサル山で異変…1対33の“超メス社会”に「群れを捨てるオス」と「最強母娘の野心」 変化する集団のカタチは新時代へのプロローグか

「その辺の男性には負けていられない」女性町議“男装”始めたきっかけとは?高級クラブ経営していた20代【男装の女性町議の矜持・前編】









