島根県松江市の中心街に、4月末、廃材などを使い空き家をリノベーションした飲食店がグランドオープンしました。
アニメに出て来そうなワクワクするユニークな店、早くも注目を集めています。
記者 木谷茂樹
「ナイアガラのチーズに包まれた特大のエビカツ。この美味しそうなバーガーが食べられる場所。お教えしますね、この建物なんです。分かりやすいですね」
アニメーション映画に登場しそうなユニークな建物。
4月28日、松江市にグランドオープンした海老を中心としたシーフード専門店「4GATS(クアトロガッツ)」です。
まずは自慢のメニューをご紹介。
エビカツにナイアガラの滝を彷彿とさせるチーズがインパクト大の絶品バーガーは、女性客にも人気の一品です。
記者 木谷茂樹
「(パクッ)エビぷりっぷり。見た目もインパクトありますけど、味もそれ以上のインパクトありますね」
そして、料理以上に目を引くのが店内のデザインです。
4GATS 内久保太一オーナー
「(以前は)僕の祖父が住んでいた家で僕も一緒に住んでいた。この街の役に立ちたい、元実家を活用したいと思いオープンした」
結婚式場などで修業を積んだオーナーの内久保さん。
長年空き家となっていた実家を活用しようと、飲食店の開業を計画しました。
コンセプトは、「漁師たちが夜な夜な集まる港の海老工場」です。
4GATS 内久保太一オーナー
「僕の想像以上のものが出来た。予算の問題があったので、解体で出た廃材を使って何とかやりくりしていただいたので」
このリノベーション。大半が、解体で出た廃材や近所の工場から譲り受けた廃材を使用していますが、これらを建築技術を使い映える店にした仕掛け人がいました。
マツオケンタロウさん
「この柱は元の実家の木材。あとで補強したものは色を合わせなきゃいけない。わざと古く見せるペイントの技術がエイジング」
松江市出身のアートディレクター・マツオケンタロウさん。
国内の商業施設などの内装やディスプレイ設計などを手掛けています。
マツオケンタロウさん
「本来テーマパークでよく登場するテクニックなんですが、エイジング技術があれば、材料は基本選ぶのではない。古いものに合わせることで古いものが生かせる」
エイジングとは、アンティークのような古めかしい風合いに仕上げる工法。
店内には、漬物桶や鍋蓋など予想外の廃材がエイジングされ、デザインの一部となっています。
そして今回マツオさんは、この工事をするにあたり、島根大学で建築を専攻する学生に声をかけました。
そこにはある思いが…。
マツオケンタロウさん
「当初はオーナーと2人でやろうという話しだったが、こういう機会は若手、新しい世代に体感してもらいたかったので、学びながら地元に溶け込んでいけるように指導した」
SDGs目標12「つくる責任 つかう責任」。
マツオさんらはそれを実践し、そして、まさに持続可能としていくべく、思いや技術を次世代へと引き継いでいきます。














