日本は北米とアジアの結節点。首都圏に人とモノのハブが必要
成田空港は1966年、建設が閣議決定した際、激しい反対運動が行われた歴史もあり、空港機能の拡充は地元の理解が大切となる。
――地元の人、反対運動の人々の理解は得られていると思うか。
成田国際空港 田村明比古社長:
最初にこの地に成田空港ができたとき、あれだけの反対運動があったというところから、地道に地元との信頼関係を築き直して、今日に至っています。いろいろな新しい構想を考える中で、これを早く実現してほしいと言っていただいていますので、そういう意味ではご理解もいただけていると思いますし、これからもさらに応援していただけるように意義を訴えていきたいと思います。
――最近羽田に国際線が入るようになり、その中での成田の役割というのは何なのかということを改めて考える必要があると思うが。
成田国際空港 田村明比古社長:
ニューヨークにしろ、ロンドンにしろ、パリにしろ、空港がひとつだけの都市はありません。みんな三つ、四つあって、それをみんなフルに使っています。翻って日本の首都圏を考えたら、ある程度国際競争力を維持し、さらに強化しようと考えるのであれば、この二つでも足りないぐらいですし、現にある羽田と成田が、フルに活用されなければいけないと思います。
――人口減少が進んでいて、日本人もだんだん貧しくなってきて、昔のように海外旅行に行かなくなってきた。本当に成田空港を大きくすることが必要なのかと疑問を持つ人もいると思うが。
成田国際空港 田村明比古社長:
日本人が海外旅行に行くからではなくて、外国人が日本に来るということと、日本という国の地政学的な位置、北米とアジアを結ぶ結節点であるという状況も考えると首都圏に人と物のハブがしっかりあるというのは、我が国にとって非常に重要なことだと思います。
(BS-TBS「Bizスクエア」5月13日放送より)














