15日午後、長野市や塩尻市など県内の広い範囲で降った「ひょう」により、アンズやレタスなどに穴が開いたり傷がついたりといった被害が確認されました。

長野市松代(まつしろ)町では、収穫前のあんずがひょうの被害を受け、JAや県と市の担当者が畑の被害状況を確認しました。

■JAグリーン長野営農指導課 松橋宏和(まつはし・ひろかず)主任調査官  「当たり所からいくと5ミリくらいのひょうが直接当たって、裂傷、傷になっている」

15日午後、大気の状態が不安定になり県内の各地で降った「ひょう」。

松代町のこちらの畑では、アンズの実が傷ついたり、へこんだりする被害が確認され、影響は畑の4割から5割の範囲に及びました。

■JAグリーン長野営農指導課 松橋宏和主任調査官             「殺菌剤をまず打っていただいて、果肉まで見える裂傷のものに関して保護してあげて腐らないようにしてもらう。腐らなければこれ以降ピューレやジャムにすることであれば問題なく使える」

収穫まであと1か月に迫ったタイミングでの被害に、農家の男性は、ショックを隠せません。

■畑の所有者 小野益一(おの・ますいち)さん(82)               「60年ぐらいつくっているが初めて。小さい実もだんだん大きくなるにしたがって、傷が大きくなる。大変がっかり」

塩尻市の東部でも、ひょうにより葉物野菜が被害を受け、朝から市の職員が畑の状況を確認して回りました。

片丘地区の農家・上條英明(かみじょう・ひであき)さんは、4ヘクタールの畑でレタスなどの葉物野菜を作っていますが、生育途中の葉にはひょうが貫通した穴が開いていました。

■上條英明さん
「こんな早くにひょうが降ることはないよね。で、その前は霜でやられて変色して腐ったりしてちょっとがっかりだね…」

この畑では、収穫途中のレタスおよそ2400玉が被害を受けたということで傷がついた外側の葉をむいて販売する方向でJAと検討するとしています。

県農政部によりますと、ヒョウによる農作物の被害は、長野市と塩尻市の2つの市でリンゴやアンズ、レタスなど446万円以上にのぼるということです。