本名正憲 アナウンサー
青山さんはこれまでサミットの取材経験が豊富とのことですが。

政治ジャーナリスト 青山和弘 さん
現地への取材はもう8回になります。最初は2008年、前々回の日本での開催だった北海道の洞爺湖サミットが最初でした。それから8回、現地に行って取材をしました。

本名アナ
洞爺湖サミットでは地球環境問題や温暖化対策がテーマでしたよね。

青山和弘 さん
ちょうど温暖化問題が盛り上がり始めたころで、安倍さんが洞爺湖を選んだんですけれども、実際にそのときは 福田康夫 さんが総理大臣で洞爺湖サミットを行いました。そのときの思い出といえば、洞爺湖は温泉街ですよね。わたしはプレスとして行くんですが、各国のプレスが来て、プレスルームの近くには共同の温泉が開かれたんですよ。各国の外交官たちもやってきて、わたしも日本の外務省の人たちと一緒に温泉に入りました。これは、日本の温泉街で開かれたサミットだからこそできたことで、ほかのサミットではそんなことは絶対になかったので、洞爺湖ならではでした。

本名アナ
裸のつきあいで何かネタとれました?

青山和弘 さん
ネタはさすがに取れなかったが、裸のつきあいをした人はイスラエルの外交官になったりしていますよ。

本名アナ
海外での取材のご経験は?

青山和弘 さん
もちろんフランス・イタリアの経験があります。また、わたしはワシントン支局長もやっていたので、アメリカのオバマ大統領と一緒にサミット取材をしたことも2回あります。日本の記者団としてではなく、アメリカの記者団と同行する形で大統領の記者会見やアメリカ政府の発表を取材した経験もあります。

本名アナ
エアフォースワンに一緒に乗りました?

青山和弘 さん
アメリカはエアフォースワンに記者をそんなに乗せないんですよ。日本の政府専用機はたくさん記者を乗せるけど、アメリカはそうでないんです。

本名アナ
広島のメディアセンターが開いたんですが、そこには報道陣が大勢来ることになります。各国のメディアセンターはそれぞれお国の特色がありますか?

青山和弘 さん
日本のメディアセンターは、非常に細やかな心づかいがあるんですよね。たとえば、食事が用意されていたりします。一方、アメリカのメディアセンターは、ざっくりとした感じで、食事の用意はあまりなかったかもしれません。

国際メディアセンターというのは、全世界からメディアが集まる場所で、共同記者会見を行ったり、中継を行ったりします。前回、日本が開催した伊勢志摩サミットでは、「日本酒の試飲会」などの開催時間が記載されたイベント表があり、各国の人々が来て、日本の日本酒を飲んだり、伊勢エビの試食会があったりといったこともありました。そのようなことを通じて伊勢志摩の人々は自分たちの名産品をPRし、各国の人々は「伊勢志摩はこういうところなんだ」ということを学び、それを記事にしてもらうという感じでした。インバウンドにもつながるという意味があります。メディアセンターはそういう場所でもあるんですね。

観光地としての広島については、まだ知らない人も多いと思います。前回の伊勢志摩サミットでも、その結果として観光客が増えたと三重県知事が話していました。これは広島をアピールするチャンスととらえてもらえたらいいと思います。