冬季休業中だった北アルプスの山小屋に、登山者が無断で入り込んでいたことがわかりました。

北アルプスの長野県と富山県境にある山小屋、三俣山荘(みつまたさんそう)と水晶小屋(すいしょうごや)。

現在は冬季休業中ですが、大型連休中に両方の山小屋を経営する伊藤圭(いとうけい)さんが訪れると、三俣山荘のドアが開いた状態でした。

水晶小屋はサッシが破壊され、窓から無断で侵入された形跡があったということです。

■伊藤圭オーナー
「冬って獣が入ってくるので。泊まられた登山者の方が置いていったものと我々の冬期貯蔵の食料ですね。それを(獣が)散乱させてあって」         「あと、雪の吹き込みが。室内に2メートルくらい積もっていたりして。そんな状況でした」

緊急の避難先としての役割がある山小屋。
かつて(3~40年ほど前)は緊急で使う際は事前に連絡がありましたが、ここ数年、人がいなくても入れるといった誤った情報が登山客の間で広がってしまっていると言います。

■伊藤圭オーナー
「安易に使うにしてはリスクが大きすぎる行為。倫理観的にも。ですからそういう使い方はやめてほしい」

伊藤さんは、山小屋を維持していくためにも今後は緊急避難の際を除き、無断で利用することがないよう呼びかけていくとしています。