去年大量に被害が出た、果物の盗難防止に向けた動きです。

桃やサクランボの栽培が盛んな山梨県南アルプス市で、地元のJAがこれまでの弱点を補った不審者の侵入を知らせる装置を導入しました。

新型の果物盗難防止センサーは、JA南アルプス市が県の補助金などを活用して導入したもので、10日に説明会を開きました。

センサーは畑の隅に内側を向けて複数台設置し、人を感知した瞬間、農家にメールで不審者が侵入したことを知らせます。

従来のセンサーは、畑の中央に設置し四方を警戒するシステムでしたが、畑の周囲を通った人に反応する弱点がありました。

新型センサーは畑の形状に合わせて設置し、畑の中の人の動きに反応するため、より精度の高い防犯装置になると期待されます。

農家は:
「一部だけ(センサーが)付いていても、それ以外の箇所がやられたりすることもあるので、そのエリアが広がるということに関してはありがたい」

果物の盗難は県内で毎年発生し、JA南アルプス市の管内では去年、桃やサクランボなど23件の果物の盗難が確認されました。

盗難にあった畑はこうしたセンサーを付けておらず、JA側は積極的な盗難防止対策が必要としています。

JA南アルプス市 営農経済部 手塚英男次長:
管内から盗難をゼロにもっていくことを考えて、行政、県警と協力しあって(盗難対策を)進める。

JA南アルプス市は30台を導入し、希望する農家に無料で貸し出すことにしています。(農家は通信料のみ負担)