アメリカ政府が借金できる額“債務の上限”の引き上げをめぐってバイデン大統領と野党・共和党の下院議長が会談しましたが、議論は平行線に終わりました。

アメリカでは政府の債務が上限に達していて、議会が解決策で合意できなければ6月1日にも国債がデフォルト=債務不履行に陥ると指摘されています。

この問題をめぐり、バイデン大統領と野党・共和党のマッカーシー下院議長が会談しましたが、議論は平行線に終わりました。

共和党 マッカーシー下院議長
「参加者全員がこれまでの立場を繰り返し、新たな動きは見られませんでした」

野党側は上限の引き上げを認める条件として政府の大幅な支出削減を求めていますが、バイデン大統領は無条件での引き上げを主張しています。

アメリカ バイデン大統領
「下院議長の提案する大幅な支出削減をすれば、米国の家庭を苦しめることになります」

両者は12日に再び会談する予定ですが、デフォルトのおそれが6月に迫る中、妥協点は見いだせていません。

こうしたなか、バイデン大統領は債務上限問題の対応のためにG7広島サミットへの参加を見合わせる可能性について問われ、「解決せずに(国債の)償還期日が問題になる場合には解決するまで残る」と発言しました。ただ、「その可能性はあるが低いだろう」と答えています。