性的マイノリティへの理解を促す「LGBT理解増進法案」をめぐって、自民党で修正案が示されました。しかし、来週のG7サミットまでの成立は難しいとの声も出ています。

自民党で行われたLGBT理解増進法案についての会合では、修正された案が示されました。

出席者によりますと、元の法案の「差別は許されない」という文言は「不当な差別はあってはならない」に変わり、「性自認」という言葉は「性同一性」に修正されたということです。

いずれも、自民党内の保守派に配慮した表現ですが、もともとの法案は2年前に超党派で合意していただけに、推進派の議員からはこれで他の党の理解が得られるか、懸念も聞かれました。

自民党 岩屋 毅 元防衛大臣
「人権に関わる問題なので、できるだけ大多数の国会のマジョリティ、賛成を得て決める。できれば全会一致で決めることが事柄の性質として大事」

きょうは結論は得られず、審議継続となりました。

自民党 岩屋 毅 元防衛大臣
「なかなかサミットまでっていうのは厳しい。日程的には厳しくなってきてるのかなと」

来週金曜日のG7サミットまでに法案を成立させるには、今週中には自民党として了承しないと間に合わないというのが大方の見方ですが、修正された案に他の党が合意するかは不透明で、サミット前の成立は時間切れ寸前です。