新型コロナで3年余りにわたって厳しい対応を強いられてきた医療現場は、5類移行でどのようになっているのでしょうか。

8日午前、名古屋市西区の「みたわ小児科」を訪ねました。


こちらの病院ではこれまで、発熱している子どもに対し車の中などで、PCR検査を行っていました。


感染症法上の位置づけが5類に移行されたことに伴い、5月8日からは、発熱患者も院内へ。


入り口で看護師が問診を行い、熱の高さや症状に応じて、待合室の使用スペースを3つに分け、2人の医師が別々の診察室で対応します。


検査で陽性と判定されると、別の出口から帰宅させるなど、他の患者との接触を避けるなどの対応がとられています。


(みわた小児科 三輪田博介院長)
「我々小児科医は子供を見て、触って、においもかいで診察するのが基本。今までの対応は正直ドキドキしていた」
「流行に応じて対応は変化させなければいけない。今後どんな変異株になるかも見極めなくてはいけないと思っている」


名古屋市中区の「柊みみはなのどクリニック」は…

(柊みみはなのどクリニック金山駅前院 松岡卓院長)
「熱があって、コロナの検査を希望しても一般外来で診られるようになったので、間口が広がったという認識」


この病院ではこれまで、発熱外来を別に設け、別室で、防護服を着て対応していました。5月8日からは待合室は別々ですが、発熱患者も一般外来として診察します。


(柊みみはなのどクリニック金山駅前院 松岡卓院長)
「防護服を着ずに、この場で診察をしたうえで検査ができるようになったのでひと手間省けた」

一方で、検査や治療など、医療費の自己負担が増えることに、懸念もあります。

(柊みみはなのどクリニック金山駅前院 松岡卓院長)
「検査自体の負担が増えてくる、それで受診控えするのが少し不安。それを患者さんがどう受け取るかどうか」


患者への対応を「平時」に戻しつつ、この先、流行が繰り返された場合の「有事」にどう備えるか。医療現場の模索は続きます。