5月8日から、新型コロナが「5類」に移行されました。感染した場合の待機期間などは、個人の判断に委ねられることになります。
発熱など、体調を崩した場合、今後どのような対応をとっていけばいいのでしょうか。

3年あまりで…3.7人に1人が新型コロナに感染

厚生労働省によると、5月7日現在で
▼累計陽性者数・・・3379万3429人
▼死者数・・・7万4654人

単純計算すると日本人の約3.7人に1人が新型コロナウイルスに感染したことになります。

恵俊彰:
この数字がどうだったのかは検証されていくと思いますが、小坂先生はこの3年をどう感じていますか?

東北大学大学院 小坂健教授:
手探りで、あまり正しい情報がない中での決断ということになりました。だからいろいろな批判はあるかもしれませんが、諸外国に比べて法律的な制限などをしない中でやってきたというのは評価されるべきところもあると思います。
ただしデジタル化の遅れや、情報の共有の仕方などで課題がまだあると思っています。

恵俊彰:
インフルエンザだとタミフルやリレンザなどの薬がありますが、コロナはまだないですよね。

小坂教授:
パキロビッドという薬が一番効果があるとされていますが、どちらかというと高齢者や基礎疾患のある人が中心なんですよね。だからみんなが飲めるようにはならない。基本的には免疫ができて、自然に治っていく。必要に応じて医療機関を受診するということになると思います。

弁護士 八代英輝:
マスクもそうですが、今まで培った習慣というものがありますから、体調悪かったりしたら自分だけではなく周囲のために大事をとるというのは引き続き続けていく必要があるでしょうね。

「抗原キットで陰性でもすぐに外出はしない」発熱した時の対応

「5類」移行後、体調に異変を感じたらどうすればいいのでしょうか。
厚生労働省のホームページに「体調に異変を感じたら」というものがあります。

【体調に異変を感じたら】
まず検査キットで検査をする。
▼陰性だった場合・・・症状があればマスク着用や手洗い等の基本的な感染予防対策を継続
▼陽性だった場合・・・軽症であれば自宅で療養を開始

※重症化リスクの高い人や症状が重い方は、医療機関に連絡したうえで受診

体調不良時に備えて、
▼国が承認した検査キット
▼解熱鎮痛薬

を準備しておくことを推奨しています。

恵俊彰:
医療機関に行きたい場合は連絡したほうが良いですか?

小坂教授:
医療機関によって、時間が区切られていたり、コロナにかかったら重症化する人の動線を分けたりしているので、配慮していただく方がいいと思います。

恵俊彰:
日常で我々が、例えばバスであったり、人との距離感であったり、気をつけなければいけないことは何でしょうか?

小坂教授:
エアロゾル感染が中心なので、感染者が増えてきた場合に、換気の悪いところでマスクを外して大きな声で喋るというのはよくない。なるべく外で、あるいは換気のいい場所で話す。感染が少ないときにはあまり心配しなくてもいいと思います。
ただ検査キットに関しては、抗原キットは6割、7割の感度しかない。つまり3割4割は見逃すんですね。だから「1回陰性だったから自分はコロナじゃない」と思って遊びに行かず、翌日も症状があればもう1回検査を行う方が安心です。

恵俊彰:
何回か自分で検査をして、2日か3日は症状がある場合は様子を見た方がいいということですね。

(ひるおび 2023年5月8日放送より)