これからのIT・AI時代、ロボットが不得手としている「クリエイティブな能力」「表現力」を育むことが重要視されています。
そこで注目なのが、‟アート体験”を通した子どもの教育。
子どもの頃からアートを楽しむ重要性や、大人の向き合い方についてお伝えします。

表現力を高める子どもの「アート教育」

皆さんは、「STEAM教育」をご存じでしょうか?

S・・・Science(科学)
T・・・Technology(技術)
E・・・Eegineering(工学)
A・・・Art(芸術)
M・・・Mathematics(数学)

科目の頭文字を取ったものですが、技術・科学・工学・数学といった、理数系の中に、「アート」が入っているのがポイントです。
IT・AI技術の進化が目まぐるしい中、AIやロボットが不得手としている「クリエイティブな能力」「表現力」を育むことが重要視されています。


「人間力が高まる人材育成」を掲げ、子どもを対象としたアートのワークショップ「Atelier for KIDs」も開催している学習塾「花まる学習会」の方に話を聞きました。

花まる学習会 取締役 Rinさん:
「アート」と一言で言うとよくわからないかもしれないんですが、「アート」というのは作品を作る、つまり自分を表現することです。
誰かの決めた正解に向かって何かを作るのではなく、自分と対話をして作品を作ることを重要視した授業を行っています。

ーー日本の教育は、今どれぐらい進んでいると感じますか?
花まる学習会 取締役 Rinさん:
今、小学校や保育園に出張授業をしていますが、現場の先生方、私達大人の側の意識改革がすごく求められていると感じます。
自分と対話をして作品を表現していくときに、大人の見守り方がすごく重要になってくる。
これまでの、正解があって、そこに早くたどり着けば良いというような、「評価をする」ということではなく、共感をしてその子が本当に何をしたいのかにちゃんと向き合うのが大事。そこがちょっと課題になってくると感じています。

恵俊彰:
ついつい口出しちゃいそうだもんね。「そこ違うんじゃないの?」とか。

落語家 立川志らく:
子どものころ、絵の父親を青く塗ったら先生に怒られたことがあるんですよ。うちの父親は芸術家だから、「子どもが見えた通りでいいんだ」って先生に怒ったことがある。
それがあるから子どもには自由にやらせています。

アートで遊び放題 人気体験スポット


子どもたちがアートを自由に楽しめる体験スポットがあります。
東京・築地のクリエイティブプレイグラウンド「crep(クリップ)」。

中に入ると、たくさんの子どもと保護者たちが。
壁には子どもが書いたお絵かきが並び、粘土や工作、スプレー容器でのお絵描きなど、思い思いにアートを楽しんでいます。

クリップの代表に、施設について聞きました。

クリップ代表 木村歳一さん:
親子で遊んでもらいながら、想像力や感性を育てる。これからの世の中、表現力が必要だと思うので、遊びながらそういうものを育んでいくという施設です。


施設内には、自由にお絵かきできるエリアや、木工エリア、粘土エリアなどがあり、思う存分「アート遊び」ができます。お父さんの抱っこで、天井に描いてもOK。

参加した保護者はー
楽しそうですね。普段家では汚せないので。
「これやりましょう」とかじゃなくて、自由に好きな順番でできるので、そういうのが良い。