教員の負担軽減へ 中学教諭36.6%が過労死ライン超残業

「部活動の地域移行」とは、国が進めているもので、目的は大きく2つあります。1つは少子化により、部員を確保できなかったり、通う学校に入りたい部活動がなかったりする生徒でも競技を続けられるようにすることです。

もう1つは、指導する教員の負担軽減です。

今年4月に国が公表した、教員の勤務実態調査によりますと、残業時間の上限「月45時間」を上回る時間外労働をしている教員は、小学校で64.5%、中学校では77.1%に上りました。

さらに、中学校では36.6%が、「過労死ライン」と呼ばれる月80時間の長時間勤務を行っている実態も明らかになりました。

今回の取り組みは、教員の働き方改革としても期待されています。一方で、課題もあります。1つは費用の問題です。先ほどの練習会では、1人あたり500円の参加費を集めて、運営費を捻出していました。また、指導者の確保も、今後の課題です。

学校と地域が連携して、それぞれが充実した時間を過ごせるような仕組みとなることが期待されます。