瀬戸大橋が開通して今年で35年です。こどもの日、坂出市の与島はゴールデンウイークの家族連れらで賑う一方、島自体は過疎・高齢化に悩む一面も見えてきました。

香川県坂出市の与島パーキングエリアです。きょう(5月5日)は多くの観光客で賑わいました。
新型コロナの影響が少なくなったこともあり、ゴールデンウイーク後半は普段の土日の約3倍となる1日1万台の利用があるといいます。こどもの日のきょう、家族連れの姿が多く見られました。
(望遠鏡を覗く子ども)
「すごっ」
「大きかった」
「ハハハ…」

子どもの声が響くパーキングエリアから離れ、一歩足を踏み入れると、ひと気が少なく閑散としていました。港の近くの畑に、高齢の女性がいました。

(住民)
「ずんずん人口が減って、観光客も徐々にいなくなって。最初だけでね、良くなるといっても島がどうなった訳でもない」

(テープカットのアナウンス)「今ハサミが入れられました」
1988年、瀬戸大橋が開通した与島は、観光ブームに沸きました。目玉の観光施設には年間500万人が訪れました。


一方で、今の与島はというと...観光施設にはソーラーパネルが置かれ、空き家になった住宅も目立ちます。橋が開通した年には584人いた島の人口は今は60人。住民の多くは高齢者です。

(住民)
「あと10年したらみんないなくなるなみたいな感じ」
「しゃあない。どこでも今過疎化になってきてるから、あきらめて元気でおれたらいいなと思ってるからそれだけです」
子どもの日にあわせ、こいのぼりが掲げられた島に数少ない子どもの姿がありました。休みになると祖父の家に遊びに来る小学1年生。けさ祖父と一緒に漁に出たといいます。

(孫)
「タイが獲れた」
(祖父)
「小さい子がいたら家の中が明るいね。自然の中でいろんなことして育ってほしいね」
厳しい過疎・高齢化の現実が垣間見えた、ゴールデンウイークの与島です。