原発事故で避難している福島県浪江町の伝統工芸「大堀(おおぼり)相馬焼」の窯元が、いわき市に復活させた「登り窯」を4日、一般に公開しました。

これは、大堀相馬焼の「窯変花生(ようへんかせい)」という花びんです。登り窯で焼いたアカマツの灰で独特の景色を生み出しています。

制作したのは、いわき市四倉町の大堀相馬焼「陶吉郎窯(とうきちろうがま)」。窯元の近藤学さんは、原発事故でふるさと浪江町から避難を余儀なくされましたが、その後、いわき市に移り住み、5年前に伝統の登り窯を復活させました。

4日は、陶磁器を焼く「登り窯」での制作過程を一般の人たちに公開し、訪れた人たちは、伝統の手法に見入っていました。

埼玉県から訪れた人「手が込んでいるからこそ素敵な作品や器が出来上がるんだなと思いました。頑張っている人からは勇気がもらえるしだからこそ、自分自身も勇気を伝えていきたいなと思いました」

陶吉郎窯 近藤学さん「日ごろからお客様のご要望というか、焼いているところを見たいね。登り窯を見る機会というのはまずないと思う。そういうこともあってより以上に焼物を好きになってもらいたい」

陶吉郎窯では、5月27日から新作の展示会を行うということです。