棒状の手具、バトンを操りながら音楽に合わせて演技する、アメリカ発祥のバトントワーリング。

中でも『スリーバトン』は高度なテクニックと3本のバトンの絶妙なタイミングが魅力。

武田真愛選手「こんなの回せる人いるんだみたいな、でも見た時に家族も『これだな』みたいな。自分もやってみたい、かっこいいなと思ったのがきっかけ」

武田真愛(たけだ まな)16歳。今年、県勢で初めてバトントワーリングの世界大会に挑みます。

競技を始めたのは5歳の頃、知り合いに誘われ、今も所属するティーダバトンチームに入りました。

武田真愛選手「人前で踊るのが好きで、マルモリダンスが流行っていた時期で、それがめっちゃ好きで、みんなの前で踊ったりしていた。バトンに誘われて体験とか見に行ったらかっこいいなと思ったと思います」

ダンス好きの性格が火をつけたバトンへの思い。小学3年のときチームでの初めての全国大会を前にした壮行会ではその思いをこう語っていました。

小3当時の武田選手(2015年)「楽しかった。全国大会では大きい技を見てほしい」

この時に出場した全国大会が武田選手が、バトンに熱中するきっかけの1つとなりました。

武田真愛選手「小学3年で初めて全日本大会に出場して、そこからちょっと意識が変わったというか、めっちゃ上手な人とか、すごい人たちが同世代でもいたから、追いつきたいなって、こんな風に上手になりたいと思いました」

幼いころから指導するのは宮里梨沙さん。武田選手は、2011年に宮里さんがチームを設立した当初からのメンバーです。

武田真愛選手「宮里コーチは第2のお母さんじゃないですけど、楽しさとか辛さも色々教えてくれたので、いろいろな面で成長させてくれた人です。多分一番反抗したと思う(笑)」

宮里梨沙コーチ「『これぐらい先生わかってくれるよね?』ってみたいなところがあって、ちょっと態度が悪くてっていうこともありました。それを乗り越えて今があるなというのはすごく思います。今回世界大会に連れて行っていただけるのは、本当に最高のプレゼントになっていますね、私にとっては」

今回、初の世界大会を掴んだのは女子ジュニアの部。上位6人が選出される代表選考会で4位入賞。バトンを落とすミスを最少に抑え、自身でも驚きの結果だったという選考会でしたが、世界に向けて肝となるのは、最後に来る大技。3本のバトンを高く投げ上げて掴む、選考会でも失敗した高難度の技です。

武田真愛選手「半分以上は感覚ですけど、ここに投げたら取れるとかは考えながらやっています。取れないのが悔しくて、最後は絶対決めたいし、その方が点数も印象も上がるので」

この日の練習終盤にはこの大技を成功させるなど、周囲を驚かせた武田選手。8月にイングランドで開催される世界選手権に向けてその成功率をあげていきます。

武田真愛選手「憧れの選手とかもいたりするんですけど、ちゃんと自分の演技に集中して、心を浮かせずに地に足をつけて、大きく演技ができるように頑張りたいです」

沖縄バトン界から初めての世界へ、16歳の挑戦に期待です。